【独自解説】石破茂氏・小泉進次郎氏の国民人気が高いワケは“地方行脚”と“貸し借り文化”?自民党内からは不安の声も、『地方票』が集まる可能性 一方、“地方のドン”たちは党に対する不満も…
2024年9月に控える『自民党総裁選』。立候補表明が増え、報道各社の世論調査が出てきました。結果は、全体調査も自民党支持者に絞った調査も、石破茂氏・小泉進次郎氏が頭一つ抜きん出て、次いで高市早苗氏という構図です。なぜ、石破氏・小泉氏の2人が人気なのか?キーワードとなる『暮らし』とは?10年にわたり地方政治・選挙を取材してきた『読売テレビ』高橋克哉解説デスクの解説です。 【動画で見る】自民党総裁選 石破氏と小泉氏が一歩リード『人気のワケ』と『くすぶるジレンマ』地方が今後を左右?不満に応える政策、いったい誰が!?
■それぞれに不安の声も…「国民的人気の高い2人は外せない」自民党議員の本音
まず、自民党内や国会議員の中で、どういう状況になっているかを説明します。「次の総裁は、ほぼ次の総理大臣になる」ことを考えると、“総理に必要な資質”として自民党内で言われているのが、『帝王学』です。
総理大臣には、“距離感”が求められます。外交はもちろん対霞が関・役所・野党、そして何より自民党内との距離感も重要です。いつも『倒閣運動』が始まるのは自民党内からなので、いろんなところとの距離感が必要だということです。「そういうものを身につけるには、重要閣僚や党の幹部などいろいろ経験した人でないと、総理総裁は務まらないよね」というふうに言われています。
そんな中、石破さん・進次郎さん、それぞれに不安の声があります。進次郎さんは「そういった経験がまだない」、石破さんは一通りやっていますが、残念ながら「自民党内であまり人気がない」という課題を抱えています。 一方で、議員たちがこの2人に注目しなければならない理由は、「選挙に勝ちたい・勝たなければならない」ということがあるからです。次の総理総裁の下ですぐに解散総選挙があることを考えると、次の総裁はやはり“選挙の顔”にならなければなりません。それを考えたときに、「国民的人気の高い2人は、どうしても外せない」というのが、自民党議員の本音です。
■地方が2人を応援する背景には、『貸し借り』を大切にする自民党の文化か
では、なぜ石破さん・進次郎さんの国民的人気が高いのか―。キーワードは『地方』です。この2人は、とにかく地方を回って、いろんな人と会っています。
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