最終戦セレモニーで小久保監督に名前を呼ばれ、両手を上げて笑顔を見せる栗原（撮影・星野楽）

　◆記者コラム・タカ番24時 　プロ野球界では常々、準備の重要性が説かれる。これも準備のたまものだったのか。10月4日、ロッテ戦（みずほペイペイドーム）後の最終戦セレモニー。マイクを握った小久保監督は第2子が誕生した牧原大成への祝福を手始めに、よどみのないスピーチを披露した。時には笑いも交え、タイトル争いを演じる選手たちをねぎらい〝二塁打王〟の栗原陵矢にはいじりも。最後は観客への感謝で締めくくった。 ■来季構想外となった選手【一覧】 　シーズン中も小久保監督の「準備力」には驚かされた。今季は捕手2人体制が基本。スタメンが交代すると、本職捕手の控えはベンチにいなくなる。ある試合で外国人打者のスイング後のフォロースルーが大きいとみるや、捕手を少し後ろに下げた。万が一、バットが頭を直撃して脳振とうなどで出場できなくなる事態を避けるためだった。野手を使い果たした試合では代走要員として若手投手を指名し、スパイクを履かせていたという。柳田悠岐が負傷した翌日に育成だった佐藤直樹を支配下登録したのも日ごろの準備があったから。指揮官のリスクマネジメントがキラリと光った。 　4年ぶりのリーグ優勝を果たしても準備は抜かりない。10月8～10日の3軍交流戦の開催球場がタマスタ筑後からみずほペイペイドームに変更された。これもクライマックスシリーズ（CS）に臨む1軍投手陣の調整登板をスムーズに行うため。雨の心配がなく、CS本番と同じマウンドで投げることは大きな意味がある。現場の要望に球団側も即反応し、ホークスが一丸となって日本一に向かう。（小畑大悟） 【#OTTOホークス情報】