海外メディアも渋野日向子の全英女子Vを絶賛「恐れを知らないスマイリング・シンデレラ」「ファンの心をつかむ」
ゴルフの全英女子オープンの最終日が4日(日本時間5日)、英国のミルトンキーンズ・ウォバーンGCで行われ、日本の渋野日向子(20、RSK山陽放送)が通算18アンダーでメジャー初優勝。1977年に全米女子プロで優勝した樋口久子さん以来42年ぶりとなる日本人史上2人目のメジャー制覇の快挙をやってのけた。 昨年7月にプロテストに合格したばかりで日本では黄金世代と評される渋野は、単独首位で最終日を迎えていたが、3番で痛恨のダブルボギーを叩き5番終了時点で、5人が首位に並ぶ大混戦となった。だが、粘り強く最終ホールにバーディーを奪い、17アンダーでホールアウトしていたリゼット・サラス(米国)を1打差で突き放して優勝を決めた。世界的には、ほぼ無名だったシンデレラの誕生を海外メディアは大きく取り扱った。 英国のBBCは「渋野日向子が初のメジャー(タイトル)を見事な勝利で獲得」との見出しを取り、「日本の渋野日向子が全英女子オープンでの驚愕の勝利をつかむために最終ホールでバーディーを奪った」と報じた。 記事は大激戦となった最終日の渋野の最終18番のプレーに注目。 「17アンダーでプレーを先に終了したサラスがプレーオフの可能性を前にパットの練習をしている間、渋野は18番ホールのグリーンに向かい、フェアウェイの両サイドへ向けて手を振り笑顔を見せていた。初のメジャー大会出場。しかも、日本国外での大会出場が初めてだったというのに、ルーキー(の渋野)は、まったく緊張した様子も見せず、カップの後ろにぶつけ18フィート(約5.5メートル)のパットをしっかりと決めた」と伝えた。 今大会中に旋風を巻き起こしていた渋野につけられた異名は「スマイリング・シンデレラ」。同記事は「先週、英国へ到着したときは、ほとんど誰にも知られていなかったが、3番ホールで4パットのダブルボギーの後でさえ絶やさなかった人に伝わりやすい笑顔で多くの新しいファンをつかんだ」と、そのプレー姿勢を絶賛。「渋野は、ウォバーンでの1日目、2日目と2位だったが、土曜日に後半9ホールで首位に立ち、多くの関係者は、日本のルーキー(の渋野)に注目し始め、もっと彼女を知りたがった」と、報道陣の注目度が日増しにアップしていたことを伝えた。 さらに「彼女は、世界559位で今年を迎え『スマイリング・シンデレラ』として知られるようになった日本ツアーで2勝してランキングを上げてきた」と説明。「渋野がラウンド中やラウンド後にファンとハイタッチし、自撮りでポーズを撮るところを見るのはたやすいことだった。大会がクライマックスを迎えた17番と18番ホールでさえ、彼女はフェアウェイで、お菓子を食べ、キャディーと冗談を交わしていた」と、明るくプレーしていた様子をレポートした。