初出場の耐久 173年の歴史動かした エース冷水が死球受けるも力投「自信になった」
「選抜高校野球・1回戦、中央学院7-1耐久」(20日、甲子園球場) 1回戦3試合が行われ、春夏通じて甲子園初出場の耐久(和歌山)は中央学院(千葉)に1-7で敗れた。創志学園(岡山)は21世紀枠の別海(北海道)に7-0で快勝。前年の優勝校・山梨学院(山梨)は京都外大西(京都)に7-1で勝った。 【写真】懸命に腕を振る冷水 初出場の耐久は敗れはしたものの、173年の歴史を動かした。ペリー来航1年前の1852年に創立。学校がある和歌山県有田郡湯浅町の町民ら約3000人がバス57台でアルプススタンドに駆けつけ、ナインの一挙手一投足に沸いた。 昨秋の公式戦全9試合で完投したエース右腕・冷水孝輔投手(3年)が先発。七回の攻撃で右肘に死球を受けるもその裏のマウンドにも上がり、懸命に腕を振った。7回13安打7失点だったが、五回まで中央学院打線を1点に抑える力投。夏の雪辱を誓い、甲子園の土は持って帰らず「私立の高校じゃなくても甲子園で戦える。自信になった」と胸を張った。 同校OBの井原正善監督(40)は「学校も地域もいいきっかけになればと。先につなげていきたい」と前を向いた。