被災に負けず福梅作り 富山県氷見市の菓子店で生産最盛期
能登半島地震で被災した富山県氷見市栄町の老舗和菓子店「井上菓子舗」で、正月用の和菓子「福梅」の生産が最盛期を迎えている。23日も従業員が復興を願い、もなかにあんを詰めた。 紅白の梅の花をかたどった福梅は、正月の訪問客をもてなす縁起物として古くから親しまれている。 住宅を兼ねた店舗は地震で液状化現象が発生した地域にあり、「全壊」と認定された。室内には段差ができ、割れた窓の代わりにベニヤ板が張られている。作業場は床が傾いたほか設備も故障した。 修復のため福梅作りは出足が遅れたが「地震に負けない」との決意を込めて、昨年と同数の4千個を大みそかまでに用意する。製造責任者の林真由美さん(50)は「来年はゆっくりとした正月を送って味わってほしい」と話した。同店とプラファショッピングセンターで販売する。