スタイルある人=三浦理志さん!種市 暁さん&渡辺真史さんと“スタイルの定義”をトーク
渡辺 僕はゴルフやボクシングをやるんですが、やっぱり上手いほうが楽しいだろうなとは思います。でも今は、楽しめればいいかなとも思う。 ファッションの文脈でスタイルを語ろうと最初に言ったのは僕ですが、どうしてもカルチャーが絡んできちゃいますね。改めてファッション視点のスタイルで言うと、自分が少し違和感を感じるようなコーディネイトを心掛けています。違和感がないと進歩がない気がして。 原 種さんも同じような視点がありますよね。 種市 サーフィンのときにあえて街の服を着たり、その逆をやったり。類型的にならないようにいつも新鮮な気持ちで、好奇心を持ち続けたいなと思っているんです。そういう人のほうが、若々しく見えますしね。 原 そこ、共感します。でもアンチエイジングではなく、グッドエイジングがいいなと。種さんがよくいう枯れ感とか、年齢なりのアジャストとか……それがオーシャンズという媒体としても素敵だなと思っていて。 渡辺 何度も翻るんですが、そう考えると、やはりスタイルは人生そのものですね。場所、時代、時間、一緒に過ごした友達によって、いろいろな影響を受けてくる。生まれたばかりのときはノールール、ノースタイル。 思春期を経てルールを作って自分なりのスタイルができる。そして老人になってルールがなくなり、最後にはスタイルが消えていく。それはとても叙情的で、美しいなと思うんです。 三浦 今日は勉強になるなあ。聞くばかりで、全然喋ってないかも(笑)。 渡辺 三浦さんは喋らないのがいいんですよ。オーシャンズの読者に「ここ(三浦さん)に向かってます」と伝わればそれで。だからこそオーシャンズの“モデル”なんですよ。 三浦 うれしい~。 渡辺 スタイルって、考えていくプロセスが楽しいんです。それを自然体でやってしまう三浦さんは理想ではあるけれど、そこに向かって考えていく人こそ、雑誌の読者であると思いますし。つまり、ゴールが三浦さんで、プロセスがオーシャンズ。 種市 マーシーさんはカッコいい先輩に囲まれて、サーフィンやって、料理やって、畑やって……そういうスタイルが逆に今、ファッションになっている流れも面白い。ファッションとスタイルは、結局ぐるぐると回り続けているのかもしれませんね。 箱島崇史=写真 加瀬友重=文
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