グーグル、クローム売却求める米司法省の計画は「極端で違法」
(ブルームバーグ): 米アルファベット傘下グーグルは、ウェブブラウザー「クローム」の売却を求める米司法省の計画は「極端」で違法だと主張し、連邦地裁判事に対し、技術革新や将来の投資を抑制しないよう慎重な対応を求めた。
グーグルはコロンビア特別区(首都ワシントン)連邦地裁に20日に提出した文書で、司法省の要求に応じる形で独自の是正案を提案。クロームの売却案は、同地裁判事が違法と判断したブラウザやスマートフォンメーカー、通信事業者との独占契約措置に適合しないと述べた。
グーグルは提出文書で、裁判所は「極端な是正措置を行わないよう勧めている」と説明。反競争的行為に対する是正措置は「違反行為と『同種ないし同類』のものである必要がある」と指摘した。
司法省と複数の州当局は先月、グーグルの独占解消に向け、クロームの売却命令などを求めるビジネス手法の是正案を同地裁に提出していた。
グーグルの今回の提出文書は、同地裁のアミト・メータ判事が今年8月、グーグルがオンライン検索サービスと検索テキスト広告市場で反トラスト法(独占禁止法)に違反したとの判断を示して以来、初めての公式回答となった。
同判事はグーグルが独占する業界の競争状況改善方法を決める手続きを来年4月に予定しており、同年8月までに最終判断を示すと明言している。
司法省の報道官はコメントを控え、同省の以前の申し立てに言及するにとどまった。
原題:Google Blasts Chrome Sale as ‘Extreme’ Remedy at Odds With Law(抜粋)
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Leah Nylen, Josh Sisco