名古屋の新たな公共交通はスマート? 名駅―栄の「SRT」経路決定
名古屋市は、新たに導入予定の公共交通システム「SRT」=Smart Roadway Transit=について、詳細な走行ルートや停留所のイメージなどを発表した。2025年度の運行開始をめざす。 【写真】名古屋駅と栄を結ぶSRTの「東西ルート」=名古屋市提供 SRTは連接バスで運行する。高い輸送力やゆとりある車内空間で快適な乗り心地、バリアフリーで誰でもスムーズに乗り降りできることなどが特長だ。 今回決まった「東西ルート」は、名古屋駅と栄を広小路通で結び、停留所は7カ所。ミッドランドスクエア前から柳橋、広小路本町を経由して栄へ。周回後は納屋橋を経て桜通へ入り、名古屋駅に戻る。 連接バスは2台の車両をつなげて全長約18メートル。通常のバスの1・5倍相当の最大約120人を乗せることができる。運行時間帯は土日を含む週3~4日の午前9時から午後5時台で、1日あたり12本程度を想定。市バスの普通料金(大人210円、子ども100円など)を軸に検討中で、運行予定事業者は名鉄バスに決定した。車両製造などの事業費は約6億円。 SRTのシンボルカラーはアーバンゴールドを採用。名古屋都心の景観と調和しつつ先導感を表す色としている。停留所は、乗り降りしやすいように歩道を広げたテラス型とする。 市は、SRTによって拠点をつなぐことで都心部の回遊性を高め、まちのにぎわい拡大につなげたい考えだ。「東西ルート」のほか、26年アジア・アジアパラ競技大会の開催までに名古屋駅地区と名古屋城周辺、栄地区などを走る「周回ルート」の一部実現もめざす。(辻健治)
朝日新聞社