【市川紗椰の週末アートのトビラ】PLAY! MUSEUM「オバケ?」展をご案内
「オバケ湯」は、誰でもオバケになって楽しめる、アトラクション型のインスタレーション。涼しげな双子の富士山も銭湯風
世界各地のお墓を「オバケの家」ととらえてイラスト化。立体的に並ぶ廊下を抜けてゆくと、その先にもオバケが?
絵本を飛び出し、動くバーバパパに会える!実はフランス語の原著タイトルは「バーバパパ」のみ。日本語に翻訳する際に「“おばけの”バーバパパ」になったのだそう。 ©2024 Alice Taylor & Tho mas Taylor ALL RIGHTS RESERVED.
■トビラの奥で聞いてみた 展示室のトビラの奥で、教えてくれたのは…「オバケ?」展企画担当・BlueSheep竹下ひかりさん 市川 タイトルが「オバケ」展ではなく「オバケ?」展なのはどうしてですか? 竹下 初めは「オバケの絵本」に寄り添った展示を考えていたのですが、「絵とことばの美術館」がテーマのPLAY! MUSEUMらしい実験性を取り入れたくて。そこで生まれたのが「オバケ?」の「?」という疑問形です。オバケなのか、オバケじゃないのか、見る人にも考えながら見ていただきたいと思いました。 市川 確かに、様々なジャンルの、意外なアーティストたちが参加して「オバケ?」という疑問に答えているのを見て、自分は子どもの頃、どんなオバケを見ていたっけ?と考えたり、最近「オバケっぽい」と感じた出来事を思い出したりしました。同じテーマで作品を作るって、すごく貴重ですね! 竹下 依頼のとき「オバケ?」って、目がキラリと光る方が多かったのが印象的でした(笑)。多くの方々が新作を制作してくださっていることも見所です。 市川 プロが本気で遊んでいる感じが伝わりました。短いのにちゃんと怖い落語の話芸に触れて、ひさびさに寄席に行こうかな、とか、このアーティストが書くエッセイをもっと読みたいな、とか、美味しいつまみ食いができた気がします。 竹下 「お勉強」みたいにかしこまらず、色々な分野や見方に触れながらオバケを感じられる展示にしたかったので、嬉しい感想です。 市川 最後のオバケ湯ではいろんな意味で全部吹っ飛びましたが(笑)。子どもはもちろん、大人になってからでもシンプルに楽しかったです!