フルチタンで生まれ変わったプロギア『RS ドライバー』の反発係数はギリギリのギリギリ!? 【ヘッドデータ分析で判明】
2014年に誕生したプロギア「RSシリーズ」が7代目にモデルチェンジしました。初代『RSナブラ01/02』から一貫してゴルフに真剣に取り組むゴルファーに向けた「RSシリーズ」は、7代目で高初速性能とやさしさの両立を目指しています。今回は3機種のラインナップの中でも操作性と高弾道に重きを置いた『RS』ドライバーを紹介します。クラブ設計家の松尾好員氏によれば「前作からの弾道の安定感が継承されながら、新たな変化もあった」と言います。前作とヘッドデータを比較すると、今作ならではの設計意図が見えてきました。 プロギア『RS X シリーズ』ドライバー3種類をプロが試打! トラックマン&GC4で徹底分析!
前作からブレない高重心設計!
GD 今回はプロギア 「RS」ドライバーを前作と比較しながら分析をお願いします。ヘッドデータで感じたポイントはありますか? 松尾 前作から設計が変わらずに継承されている所と、今作ならではの部分がありました。 GD 継承されている所はどこですか? 松尾 「クラブ慣性モーメント」と「低重心率」の2つになります。クラブ慣性モーメントから見ていくと前作が292万g・㎠、今作が293万g・㎠と共に「大きい」設定にされています。クラブ全体にかかる抵抗が大きい、言い換えるとクラブを振り切る力が必要になります。このデータのみで換算するとヘッドスピードが46m/sで振り切れるゴルファーが扱えるモデルと言えそうです。続いて低重心率は前作が65.1%、今作が64.0%となっており、「高重心」に設計されていることでボールにスピンが入りやすく、弾道に安定感をもたらしてくれます。
GD 続いて今作ならではのポイントはどこでしょう? 松尾 今作は「フェース角」と「ライ角」に変化がありました。フェース角は前作がオープン0.5度、今作は0.0度と完全なスクエアフェースになっています。ライ角は前作が58.0度、それに対して今作は57.5度とフラットに設定されています。この2つから「RS」ドライバーはストレート系のボールを打ちやすくするために、それぞれ設定を変化させてきたと考えられます。 GD なるほど。打球のタイプを明確にするための設計なんですね。ヘッドデータ以外に気になった所はありますか? 松尾 フェース角とライ角の設定に付け加えると、アドレスでボールに対して素直に構えやすく、左へのミスを怖がらずに打てるイメージが出しやすい印象でした。 GD 「RS」ドライバーはどんなゴルファーにオススメですか? 松尾 前作から継承されている大きいクラブ慣性モーメントと高重心設計に加えて、クラブ長さが短くなり振りやすくなっています。さらにスクエアなフェース角やフラットなライ角に加えて、ヘッドが小ぶりに感じることで構えやすくなっています。ここまでの分析を踏まえると、ある程度ヘッドスピードに自信があり、高弾道でストレートに打ちたい方にいいでしょう。