新車当時価格1870万円!! オーテック・ザガート「ステルビオ」を前オーナーに手紙を送って懇願すること3年…情熱が伝わって晴れてオーナーに
ガソリンスタンドで見かけたステルビオのオーナーに手紙で直談判
それから数年が経過した1995年も暮れようとする頃、酒井さんの生活圏内のガソリンスタンドで黒いステルビオを発見したのだった。 以降、給油するのは決まってそのスタンドとして通い詰めた酒井さん。そして店長と仲良くなり、その漆黒のステルビオのことを聞き出すのである。 ステルビオのオーナーは、とある会社の経営者。そのオーナーへ酒井さんは手紙で直談判するという手に出た。 「1997年に譲って欲しいという手紙を書いたのですが、丁重にお断りされました」 それでも、それから3年間、都度都度に譲っていただけたら大事にしますと懇願し続けたという。そして2000年に運命がやってくる。このステルビオのオーナーから、「何人かの方に譲って欲しいと言われていたが、あなたに一番情熱を感じた、次にステルビオを持ってもらうのに一番ふさわしい」と連絡を受けたのだ。 「なんでもオートマが不調になり、ミッションを載せ替えしたところで、このクルマへの情熱が冷めたようです」 とは言っても、前オーナーにとってそれまで大切にしてきた愛車である。何年も諦めずに熱心にラブコールを送り続けてくれた酒井さんに託してくれたのである。 以来、さらにザガート熱が高まった酒井さん、2006年にはアルファ ロメオ「155 ザガート」所有の友人の人脈から、やはり漆黒のアルファ ロメオ「155 TI-Z」も譲り受けた。2台のザガートとともに、同じくザガートを愛するクラブ ザガート ジャポネの仲間たちとの活動や、こうしたイタリア車のイベントを楽しんでいる。
奥村純一(OKUMURA Junichi)
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