プライメタルズ、米社向け電気炉更新を受注
三菱重工業系の製鉄プラント会社、プライメタルズ・テクノロジーズ(PT、本社・ロンドン)は19日、米国の鉄鋼メーカーから電気炉の更新工事を受注したと発表した。最新式の炉本体と電源設備を納入し、2026年末の稼働を目指す。 スパウト(出鋼樋)型と呼ばれる旧式の電炉2基を更新し、PT製の最新式電炉「アルティメット」に置き換える。炉容量は68トンで、出鋼能力は年間75万トン。 アルティメットは出鋼間隔が短く生産性が高い。完全自動運転が可能な特長もある。旧式で課題だった出鋼時のスラグ漏れを防げる最新の偏心炉底出鋼システムも採用して設計する。 同時に納入する電源設備「アクティブパワーフィーダー」は、電炉操業に伴う近隣地区での電圧変動「フリッカ」抑制に有効だ。電力会社の規制に対応しつつ、省エネや電極消耗の低減も可能になる。 発注元の鉄鋼メーカーは非公表。PTによると、米国に本社があり、主に中炭素鋼や高合金鋼、快削鋼を手がけているという。