ジョージアでデモ隊と警察が再び衝突、ズラビシビリ大統領は続投姿勢
(ブルームバーグ): 東欧ジョージアで政府が欧州連合(EU)加盟交渉の凍結を発表したことを巡る抗議デモが続く中、11月30日夜に機動隊がデモ隊を解散させようと催涙ガスと放水銃を使用した。ズラビシビリ大統領は、自身を更迭しようとする与党の計画に反発し、職務を全うする意向を表明した。
首都トビリシにある議会の建物周辺に集まった抗議者たちは、立ち退くよう警告されたものの無視したため、警察と特殊部隊によって近くの広場へと押しやられた。タクシー運転手らは車を使って、デモ参加者と機動隊の間にバリケードを築いた。ズラビシビリ大統領は、警察が「違法な手段」をデモ参加者に対して用いていると批判した。
デモの発端は、EU加盟交渉を2028年まで凍結すると与党が先週発表したことだ。ズラビシビリ大統領はほとんど儀礼的な権限しか持たない立場にあるが、同国が掲げるEUおよび北大西洋条約機構(NATO)加盟目標を阻止しロシア政府の影響力回復を目指す「ロシアの特殊作戦」に対し抗議するよう後押している。
米国は親ロシアの与党「ジョージアの夢」による「さまざまな反民主主義的行動」が主要原則に反しているとして、ジョージアとの戦略的パートナーシップを停止した。ジョージアの夢が欧州との関係緊密化を拒否することで同国は「ロシアに対してより脆弱(ぜいじゃく)になる」と、米国務省のミラー報道官は声明で述べた。
欧州諸国に駐在するジョージア大使数人が、政府による外交政策の方向転換を非難し辞任した。
警察は先に100人以上を拘束したと発表したが、12月1日早朝時点では新たな人数は発表されていない。
原題:Georgia Protesters, Police Clash Again as President Vows to Stay(抜粋)
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Helena Bedwell