ドイツでは「残業がほぼない」って本当ですか?「年間休日数」はどのくらいなのでしょうか?
仕事をする上で、残業があるかないかを重要視されている人も多いのではないでしょうか。日本でも残業なしの会社が増えてきましたが、遅くまで仕事をしている会社もまだ多くあります。一方、ドイツでは残業がほとんどなく、働きやすい環境と言われています。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは? 今回の記事では、ドイツの残業時間や休日日数など働き方を紹介し、日本とどのくらい異なるのかを解説します。
労働時間
まずは、日本とドイツの労働時間について見ていきます。「日本人は働きすぎ」と言われることもありますが、本当にそうなのでしょうか。 ■日本 データブック国際労働比較2024によると、日本の一人当たりの平均年間総実労働時間は、2022年で1607時間となっています。年間休日130日だとした場合、1日あたりの労働時間は約7時間となります。 1988年では、2092時間と400時間ほど多く働いていました。1日当たりに換算すると、約9時間働いていたことになります。残業が当たり前だったと言っても過言ではありません。 また、労働基準法により、現在働ける週実労働時間は40時間となっています。新型コロナウイルス流行時には労働時間が減少しましたが、今では40時時間以上働く場合は36協定の締結が必要となっています。2010年から比べると、週実労働時間は2時間少なくなっています。長時間労働者の割合も昔より減少しており、現在は15.3%となっています。 ■ドイツ 一方、ドイツは主要諸外国の中で最も労働時間が短くなっており、1341時間となっています。1985年では、1666時間働いていたのが、今では約300時間も減少しています。日本と比べると差が300時間以上あり、ドイツは1日当たりの労働時間がかなり少なくなっています。 ドイツの週実労働時間は、2022年で36.7時間となっています。2010年から比べても日本よりも労働時間は短くなっており、過去に37時間以上のケースはありません。また、長時間労働の割合も日本より圧倒的に低く、5.3%となっています。この数字からドイツは昔から日本よりも労働時間が少なく、ほとんど残業がないとわかります。