<伊豆大島の土砂災害1年>生活再建はまだ道半ば 島外避難した住民も戻ってきた
島そのものの住みやすさもあるようです。 「島には大学はないので、高校を卒業して島に残るのは1割ほどしかいません。けど、島の大人たちは、島にい続けるより一度は外に出ていろんなものを持ち帰ってきて欲しいと思っていますし、都会の生活に疲れて島に戻ってくる若者も多いのが実態です。コンビニもファストフード店もない、何もない島ですが、気候も温暖だし、住んだら気に入ってくれる何かがあるんでしょうね。都から島の出張所に派遣される職員さんも何年か住むと『帰りたくない』と言ってくれるようになります。復興に一番効果的なのは、多くの人に島に来ていただき、災害現場や少しずつ復旧に向かう島人、そして島の自然に触れてもらうことだと思います」 船で伊豆大島を離れる時、桟橋では手を振って見送ってくれます。そんな島の人たちの心の暖かさに触れると、島で暮らすのもいいかなと思ってしまいました。移住とまではいかなくても、東京から高速ジェット船で1時間45分あれば行ける島。観光気分で行ってみるのもいいでしょう。ちなみにファストフード店のない大島では、ハンバーガーのお土産はとても喜ばれるそうです。訪島の際には、袋につめて持って行ってみてもいいかもしれません。 (ライター・島田健弘)