プレミア1年目ながら活躍するモハメド・クドゥス。椅子も勝ち点3も逃す
徐々に浸透、真似をする選手も
そういったゴールを決めた後の彼のゴールセレブレーションが、サッカー界で密かな話題になりつつある。クドゥスは得点後、そのままピッチを飛び出して何かに「座る」のだ。広告版や置いてある椅子など、どかっと座り込むポーズがSNSなどで拡散されているが、本人いわく「特に深い意味はない」という。呼吸を整えるために座ったそうだが、それが少しずつ定着し、今はお決まりのゴールセレブレーションとなっている。 当然、真似する選手も出てきた。1月のマンチェスター・ユナイテッド戦では、ユナイテッドのアルゼンチン代表FWアレハンドロ・ガルナチョがゴール後にピッチ脇に駆け寄って広告版の上にちょこんと座ったのだ。クドゥスは誰でも真似していいと認めながらも「そのうち使用料を払ってもらうけどね!」とジョークも忘れていない。 そんな陽気なクドゥスは、アウェイの地で行われた3月30日のニューカッスル戦でも前半終了間際にネットを揺らすと、意気揚々とゴール裏に走っていき、小さなストールに座っていたボールボーイに声をかけて椅子を借りようとした。しかし、そこは熱いファンで知られるニューカッスルの本拠地。“教育”が行き届いているニューカッスルのボールボーイは断固として椅子を譲らず、クドゥスは少し戸惑ったあとで仲間と一緒に広告版の上に座った。 いずれにせよ、クドゥスのゴールでウェストハムは逆転に成功。さらに追加点を決めて3-1とリードしたのだが、後半残り13分間で3失点を喫して3-4でまさかの逆転負け。クドゥスは椅子だけでなく、勝ち点3まで失ってしまった。