熊本市、植木地域でAIタクシーの試験運行開始 7月1日から本格運行へ
熊本市は19日、北区の植木地域で、乗客の予約に応じてAI(人工知能)が最適なルートを決める乗り合いタクシーの試験運行を始めた。7月1日からの本格運行に向け、利用者や運転手らに、利用方法やシステムを確認してもらう。 路線バスなどの利用が難しい地域に住む人たちに、公共交通を利用しやすい環境を提供する狙い。 地元のタクシー会社2社が保有する4人乗り(運転手を除く)の車両を、最大で2台走らせる。平日は午前7時~午後7時、土曜は午前9時~午後4時に、地域内の公民館や病院、スーパーなど約300カ所に設置された停留所を移動する。日曜と祝日は運休。 試験運行初日は、病院やスーパーなどへ利用者を運んだ。5年ほど前に運転免許を返納したという早野ヒサ子さん(86)は、病院からの帰りに利用。「以前は路線バスを2台乗り継いで帰っていたので、とてもありがたい」と話した。 市移動円滑推進課は「往復で利用する場合は、余裕を持たせたスケジュールを組み、帰りも含めて事前に予約してほしい」と呼びかけている。
試験運行期間は無料だが、7月1日以降は1人1日300円(小学生以下100円)。障害者手帳やおでかけICカードなどを提示すると100円になる。電話かインターネットで、乗車日の1週間前から予約できる。コールセンター☎050(201)88175。(石井颯悟)