ナブラチロワ氏、マッケンロー氏が同性愛批判者の名がついた全豪コート名称変更を訴える過激行動謝罪も主張譲らず波紋
テニス界の偉大なる2人の“レジェンド”、マルチナ・ナブラチロワ氏(63)とジョン・マッケンロー氏(60)が全豪オープンが開催されているメルボルンパークのコートのひとつが2003年から「マーガレット・コート・アリーナ」と名付けられていることに対して抗議、名称変更を求めた問題が大きな波紋を広げている。 2人はコートに名を付けられたマーガレット・コート氏(77)が、教会の牧師活動の中で、同性愛や同性婚などに対して批判的な意見を述べ「テニス界はレズビアンに溢れている」などの発言を行ったことを問題視しコートの名称変更を主張。28日、ナブラチロワ氏は、当地で行われたレジェンド・マッチのダブルスを終えた直後に、抗議のために審判席に上がって観客に語りかけ、マッケンロー氏と共に「イボンヌ・グーラゴング・アリーナ」と派手に書かれた垂れ幕をコートサイドで掲げた。イボンヌ・グーラゴング氏は、グランドスラムで7度優勝したオーストラリアの原住民選手。両氏は「マーガレット・コート・アリーナ」に代わる新しい名称として「イボンヌ・グーラゴング・アリーナ」を主張している。 実は、27日にコート氏は、当地で4つのグランドスラムをすべて制する偉業を達成した1970年から50周年となったことを記念してトロフィーを受け取っていた。 ただ、ナブラチロワ氏、マッケンロー氏のこれらの過激な行動は、全豪オープンの大会規約に違反しているもの。ナブラチロワ氏が審判席に上がった時点からテレビ放送はカットされ、両氏はすぐに大会主催者から警告を受けた。この日、両氏は、規約違反を犯したことを謝罪した。 CNNによると、ナブラチロワ氏は、テニスチャンネルの番組内で、「問題を起こしてしまった。規約を破って申し訳ない。このような規約があることは知らなかった。もし知っていれば、違ったやり方をしていた。だが、(違うやり方だとしても)基本的に人々がコート上でだけでなく、コート外を含めたすべての行いによって建物の名前は付けられるという、自分の意見を発信しようとするだろう」と謝罪。 マッケンロー氏も解説者を務めているESPNを通じて、「大会資格を得る上でオーストラリアテニス協会のルールと規約に気が付かなかった。オーストラリアテニス協会に謝罪し、ファン、選手、私自身に素晴らしい全豪オープンの大会をもたらしてくれている彼らに賛同し、謝意を表したい」と謝罪の意を示した。