ナブラチロワ氏、マッケンロー氏が同性愛批判者の名がついた全豪コート名称変更を訴える過激行動謝罪も主張譲らず波紋
その一方でナブラチロワ氏はtennis.comに手記を掲載。 「なぜ元世界1位のグーラゴング氏が『ロールモデルやヒーロー像の真の体現者』としてアリーナ名になるべきか」を説明した。 ナブラチロワ氏は、「空港、建物、道路、スタジアムが特別な人の名前に由来されるとき、特別な人間、我々のヒーローとして讃えられるものであるべきだ。モハメド・アリ、ネルソン・マンデラ、マーティン・ルーサー・キング、ビリー・ジーン・キング、ロッド・レーバー、ローザ・パークスらの名が使われるのは当然だろう。もしステープルズセンターがコービー・ブライアントを追悼して名前を変えるのであれば、それは適切なことではないだろうか。こうした有名人は、彼らの舞台で優れ超越していた。模範として人々に前向きな貢献を果たしていた」といった見解を示し、自身の抗議活動について説明した。 これらの両氏の「マーガレット・コート・アリーナ」の名称変更を訴える主張については、その是非を巡る議論がメディアを巻き込んで起きている。 英国のガーディアン紙は、「テニス界はマーガレット・コートを褒め称えるべきか」との見出しを取って「オーストラリア人(のコート氏)はコート上での成績においてはレジェンドだが、性的マイノリティや彼らの権利について批判的でナブラチロワ氏やマッケンロー氏から非難を浴びている」と伝えた。 同記事はコート氏が1959年から1977年までグランドスラム優勝24回、ダブルス優勝40回などといった活躍をしていたことに触れ、メルボルンパークの観客席付きコートの1つが「マーガレット・コート・アリーナ」と改名されたことは、「テニスに関して、その判断は絶対に正しく、ふさわしい」とした。 だが、「問題はテニスを離れてからのコート氏の人生で、彼女が支持する考え方にある」と、ナブラチロワ氏らの主張にも理解を示した。 そして、「偉大な元チャンピオンで同性愛の権利擁護者であるビリー・ジーン・キング氏は、もしまだ現役だったら、このアリーナでプレーをしないと語った。ジョン・マッケンロー氏はコート氏をテニス界の“狂ったおばさん”とも呼んだが、一方で、彼女の擁護者たちはコートの名称は、彼女のテニスのすぐれた技能から来るもので、彼女の考え方とは無関係のものだと主張している。この争いは、タイブレークへと向かいそうだ」とまとめている。