車検切れの「青パト」348キロ走行で市が謝罪 2か月気付かず地域をパトロール 熊本・玉名市
いわゆる「青パト」を車検切れのまま使っていたとして、熊本県玉名市が陳謝しました。 「青パト」は国の認可の下、青色の回転灯などを付け、地域で防犯パトロールなどを行う車両です。玉名市では公用車として、子どもの下校時の見守り活動や地域の防犯パトロールなどに5台の「青パト」を使用していました。 【写真を見る】玉名市が使用している他の「青パト」4台のうち2台 玉名市によりますと、このうち軽貨物車タイプの1台について、今年8月29日に車検が切れていたにも関わらず、誰も気付かないまま、10月30日までの9日間に市民10人がパトロール活動などに使っていました。 11月5日に国土交通省から車検期間の確認を求める通知が市役所に届き、車検切れが判明しました。 この車は2008年7月から使われ、主に岱明(たいめい)地区のPTAや玉名市青少年センターの補導員などが運転していて、車検が切れた後に348キロを走りましたが、事故は起きておらず、車の異常もなかったということです。 ■なぜ2か月気付かず?背景に「引継ぎ不足」「勘違い」 市によりますと、以前、この車は岱明支所で鍵の受け渡しをしていましたが、夜間は職員が不在で鍵の受け渡しができないことから、去年4月に夜間も警備員が常駐している岱明町公民館での管理に変更しました。 この際に車検の満了日などが明確に引き継がれず、本来、車検期間を確認すべき岱明町公民館の担当者も、車検費用の予算を組む市の防災安全課が確認をすると勘違いしてたことなどが原因だということです。 市が所有する他の「青パト」4台に問題はありませんが、今回車検切れだった1台は運行再開の見通しが立っていないということです。 市は11月12日に熊本県警玉名署に車検切れについて届け出ています。 ■市民10人が運転「車検切れで運転」の罰則は 一般的に車検切れの車で公道を運転した場合、運転手は免許停止などのほか、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される可能性があり、車の所有者も罰金が科される恐れがあります。
玉名市は「車検の確認体制を強化するなどして再発防止に努める」としています。
熊本放送