【動画】京都の梅小路運転区100周年記念でSL「義経号」が17年ぶり復活走行
JR京都駅の西にある、梅小路運転区。1914年(大正3年)10月10日に梅小路機関庫として誕生し、以来100年間、主に蒸気機関車の整備を担当してきました。1972年には、扇形機関庫を使った蒸気機関車保存施設「梅小路蒸気機関車館」が開館、日本最大のSL保存施設として鉄道ファンはもちろん、多くの人に親しまれてきました。この梅小路運転区の開設100周年を記念したセレモニーが10日に行われ、その一環としてSL「義経号」が17年ぶりの復活運転を遂げました。
現役時代は北海道で活躍、1923年に廃車
このSL「義経」号は、1880年にアメリカで製造された7100形の7105号。同時に輸入された「弁慶」「しづか」等とともに北海道で活躍しました。1923年に廃車となった後は鉄道車両メーカーに払い下げられ、改造により原型を失っていましたが、鉄道開業80周年にあわせて国鉄が再度引き取り、兵庫県の鷹取工場で復元。以降は北海道鉄道記念館で保存されている「しづか」号との再会イベントなど、各地で展示されます。 1990年に開催された国際花と緑の博覧会では「ドリームエクスプレス」として、会場内を元気に走行しました。1991年には大阪・弁天町の交通科学博物館に専用の保存展示施設が設けられ、以降はここで大切に保存されていましたが、交通科学博物館の閉館にあわせて今年4月に梅小路へと運び込まれ、2016年春に開館予定の「京都鉄道博物館」での動態保存に向けて整備を実施。今日の復活となりました。
今年で134歳となる義経号、12~14日にはライトアップも
記念セレモニーでは、JR西日本の藏原京都支社長があいさつ。続いて、梅小路蒸気機関車館の兵東館長や来賓の山本下京区長に加え、地元保育園の園児らによる除幕式が行われ、見事に復活した義経号が姿を現すと、大きな拍手が沸き起こりました。 その後、関係者によるテープカットを経て、運転区長の合図で義経号はゆっくりと転車台へ移動。そのまま「SLスチーム号」として、沿線の幼稚園・保育園児や来場者を乗せ、構内を元気に走りました。