温暖化対策に後ろ向きな「化石賞」にG7…途上国の資金支援で「目標額を一切提示していない」
【バクー=天沢正裕】国際環境NGO「気候行動ネットワーク」は15日、アゼルバイジャンの首都バクーで開催中の国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)で、温暖化対策に後ろ向きな国に贈る「化石賞」に、日本を含むG7(先進7か国)を選んだと発表した。 【写真と図】一目でわかる…世界の気候変動
COP29では、途上国の取り組みに対する資金支援が最大の焦点となっている。同NGOは「資金の目標額を一切提示せず会議に臨んでいる」とG7を批判し、授賞理由について「過去20年間、気候変動対策に対する財政負担から逃げ回ってきた」などと説明した。また、日本に対しては、「温室効果ガスの排出量を2035年までに13年比で81%削減する必要がある」と指摘した。
化石賞は毎回COP期間中に連日発表され、今回のCOP29ではこの日が初めての発表だった。日本政府関係者は「一民間団体の活動であり、コメントすることはない」としている。