【プレビュー】19位藤枝と20位群馬の裏天王山。勝って浮上のきっかけとするのは| Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J2リーグは5月3日にかけて第13節が開催。藤枝総合運動公園サッカー場では、藤枝MYFCとザスパ群馬が対戦する。
シーズン3分の1のタイミングで迎えることとなった裏天王山だ。19位の藤枝MYFCと20位のザスパ群馬が激突。5ポイント差の状況で迎える大一番に向け、両チームの心情は穏やかではないだろう。勝てば天国、負ければ地獄の一戦が、藤枝総合運動公園サッカー場で行われる。 藤枝にとってJ2・2年目の今季は苦しい戦いを強いられてしまっている。J2初参戦だった昨季と違い、チームスタイルを分析され、対処法を身に付けた相手が増えてきている中で思うように勝点を積み上げられていない。ショートパスを主体としながら果敢に攻撃を仕掛けていく姿勢が藤枝最大の特徴ながら、今季敗れた7試合はすべて無得点で決着。負けという事実以上に、『超攻撃的エンターテインメントサッカー』を掲げていながらも“ノーゴール”、“完封負け”といった結果が悔しさを増大させる。 その意味では、今季最多の3ゴールを挙げて6試合ぶりに勝点3をつかんだ前節は今後のきっかけになるかもしれない。2失点はしたが、相手より多くの得点を奪って勝ったことは評価に値する。ケガで出遅れ、前節が初出場となったアンデルソンに2ゴールが飛び出したことも明るい材料である。 今節の位置付けを考えれば、堅い展開になることも予想されるが、そうなればその展開を打破してこそ藤枝。ホームで90分間攻撃的な姿勢を貫き、打ち勝ちたい。 昨季は可変式のビルドアップを武器にシーズン終盤までJ1昇格プレーオフ争いに絡んでいた群馬であったが、今季は開幕から低迷が続く。たった1勝はリーグワーストの数字であり、勝点が1ケタ台のチームも群馬だけである。現状を乗り越えるためには、勝つしかないだろう。 そんなシチュエーションでヒリヒリする試合を迎える。順位表で1つ上に付ける藤枝との対戦だ。ここで勝利できれば勝点2差まで詰められるが、負けてしまうようでは『8』に拡大。まだシーズン序盤戦とはいえ、かなり苦しい状況に追い込まれる。 ここまで喫した8敗の内7試合で先制点を許してしまい、そのまま逃げ切られていることを考えれば、先制点の持つ意味はどのチームよりも重い。慎重にゲームに入り、重心が低い試合運びとなってしまっても失点だけはすることなく、時計の針を進めていきたい。GK櫛引政敏を中心に無失点の時間を長くし、粘り強く、辛抱強く、勝機を探りたい。