【プレビュー】19位藤枝と20位群馬の裏天王山。勝って浮上のきっかけとするのは| Jリーグ
■他会場のカード
13:10 徳島ヴォルティス vs 愛媛FC(J2) 徳島はFW渡大生の劇的な決勝ゴールで逆転勝利。ホーム戦勝利と2連勝という二つの“今季初”に加え、相手を凌駕した内容面も大きな収穫となった。今節は4年ぶりの開催となる愛媛との『四国ダービー』。勝利だけが求められる一戦で勝点3をもぎ取り、さらなる浮上を果たせるか。 愛媛も前節は甲府に逆転勝利を収め、8位に浮上。前半AT、後半開始直後と良い時間帯に得点を重ね、守備ではGK徳重健太が最後まで相手の前に立ちふさがった。ダービーの通算成績は10勝6分18敗で、アウェイに限れば最後に勝ったのは2008年。今度こそ鳴門の地から3ポイントを持ち帰りたい。 14:00 ベガルタ仙台 vs レノファ山口FC(J2) 今季初の連敗となった仙台は11位に後退。内容面では手応えを得ただけに、悲観することなくホーム連戦の今節へ切り替えたい。勝点1差で先行する山口との一戦でカギを握るのはMF郷家友太。前節は好セーブにより決定的なヘディングシュートを阻まれたが、待望の今季初得点は生まれるか。 山口は鹿児島との“薩長ダービー”をウノゼロで制し、6位に浮上。仙台戦は今季初の連勝へ5度目の挑戦となる。注目は前節、今季3ゴール目をマークしたFW梅木翼。空中戦勝利数のスタッツでは「121」と2位以下を大きく引き離しており、この6ポイントマッチでも制空権を取ってチームを勢いづけたい。 14:00 モンテディオ山形 vs ファジアーノ岡山(J2) 徳島に逆転で敗れた山形はアウェイ3連敗。ホームでは3連勝を記録しているものの、白星と黒星を交互に重ねて波に乗り切れていない。仕切り直しを図る今節は、Jリーグ通算200試合出場にあと1と迫ったMF國分伸太郎に注目。攻撃のリンクマンとして、また前節同様フィニッシャーとして輝きを放ちたい。 3位の岡山は首位・清水に敗戦。清水とは6ポイント差、2位の長崎とも5ポイントの差がついた。注目選手は今季山形から加入し、ここまでフルタイム出場を続けているMF藤田息吹。3シーズン所属した山形では通算9得点中4得点を5月に決めただけに、移籍後初得点への期待も高まりそうだ。 14:00 横浜FC vs 水戸ホーリーホック(J2) 4位の横浜FCは今季5度目の完封勝利。球際の競り合いで優位に立ち、秋田にホーム初黒星をつけた。水戸との最初の対戦はJFL時代の1999年5月3日で、その試合が横浜FCにとっての公式戦初勝利。25年後の5月3日に相まみえる今節、再び三ツ沢で白星をもぎ取り上位追走といきたい。 水戸は藤枝に2-3で敗れ、7試合ぶりの黒星。勢いを持って試合に入り幸先よく先制点を奪いながらも、その後の試合運びに課題を残した。ただ、3試合連続で複数得点を奪ったように、一時期の得点力不足から脱却したことは収穫。MF黒川淳史を中心にリーグ最少失点の相手守備陣を崩したい。 14:00 ヴァンフォーレ甲府 vs 大分トリニータ(J2) 前節連勝を狙った甲府は愛媛に痛恨の逆転負け。7位につけているものの、自動昇格圏との勝点差は『9』に開いた。期待がかかるのはFW三平和司。0-2から後半の3得点で逆転勝利を収めた昨季のホーム大分戦では反撃の狼煙を上げる一撃を決めており、今回も古巣相手に存在感を放てるか。 大分は熊本との九州ダービーを制して4試合ぶりの勝利。リーグ戦では2002年を最後に勝利がない甲府でのアウェイゲームに臨む。注目は第5節以来の先発となった前節、今季初得点をマークするなど抜群の働きを見せたMF野村直輝。鬼門突破へ向け、今節も10番の背中にかかる期待は大きい。 14:00 清水エスパルス vs 栃木SC(J2) 清水は3位・岡山との上位対決に1-0で勝利して首位の座をキープ。1点差での勝利は早くも6度目を数え、勝ち切る強さを示して連勝は今季最長の『4』に伸びた。ホームに戻って戦う栃木戦の注目はFW北川航也。3試合連続得点中の頼れるキャプテンは、今節も前線で違いを見せて勝点3をもたらせるか。 対する栃木は2連敗で6試合勝利なし。スコアこそ0-1だったものの、押し込まれる展開が続いただけに守備の修正がカギとなる。次節には藤枝との下位直接対決が控えるなか、清水戦で期待がかかるのはFWイスマイラ。今季は途中出場が続いているが、抜きん出た“個”を生かしてゴールを奪いたい。 14:00 V・ファーレン長崎 vs ブラウブリッツ秋田(J2) 2位・長崎は群馬に2-1で勝利。早い時間に2点を先行した後は苦しい展開だったが、勝ち切ったことで3位との勝点差は『5』に開いた。今節はクラブ新記録の6連勝がかかる一戦。昨季のホーム秋田戦でプロ初ゴールとなる先制点をゲットし、4得点の快勝を呼び込んだMF笠柳翼に注目だ。 秋田は横浜FCに敗れてホーム初黒星。終盤には192cmのFW松本ケンチザンガを投入して好機をつくったものの、惜しくも得点には至らなかった。絶好調のホームチームと対戦する今節、期待がかかるのは古巣対戦のMF畑潤基。Jリーグ初得点を決めたスタジアムで“恩返し”のゴールは生まれるか。 14:00 ロアッソ熊本 vs 鹿児島ユナイテッドFC(J2) 熊本はルヴァンカップを含め、ホームでの“九州ダービー”3連戦最終戦。ルヴァン杯で鳥栖に、前節は大分に敗れており、必勝を期した一戦となる。前節はリーグ戦初先発となったMF藤井皓也が一時同点となるプロ初ゴールをマーク。新星の台頭も追い風に5試合ぶりの勝点3をつかめるか。 山口との“薩長ダービー”に敗れた鹿児島にとっても2節連続のダービーマッチ。無得点試合は6度目と決定力が課題だが、素晴らしい抜け出しを見せるなどFW福田望久斗の活躍は明るい材料だ。また、DF井林章、MF藤村慶太は今節出場すればJ2通算250試合を達成。節目の一戦を白星で飾りたい。 16:00 いわきFC vs ジェフユナイテッド千葉(J2) いわきは2試合連続の完封勝利で5位に浮上。2試合連続でアシストを記録し、大学生ながらチームに欠かせない存在となっているDF五十嵐聖己には今節も注目だ。昨季の千葉戦は守勢に回る時間が長く1分1敗。充実の4月を経て迎えるホームゲームで、チームの成長を示す勝利をもぎ取りたい。 10位・千葉も前節は好機をしっかりとモノにして2-0の勝利。逆転負けを喫した前々節からのリバウンドメンタリティーを発揮した。いわきとの勝点差は『2』で、この試合の結果次第ではプレーオフ圏内に食い込む可能性も十分。2試合連続ゴール中のMF田口泰士にも注目が集まる。