ドル指数が上昇、1年ぶり高値-米国債利回り急伸で資金流入期待
(ブルームバーグ): 6日の金融市場では、米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領がリードを広げるなかドルが上昇。トランプ氏の政策は金利を高止まりさせるとの観測から、米国債利回りも急伸している。
国債利回りの上昇で米国への資金流入が促されるとの期待から、ドルは主要通貨の全てに対して上昇。ブルームバーグ・ドル指数は一時1.7%高と4年ぶりの大幅な上げを記録し、昨年11月以来の高水準に達した。
トランプ氏はドル安を志向する考えを示しているが、同氏の政策はインフレを招くだろうと投資家はみている。そうなれば米連邦準備制度は利下げペースを鈍らせ、最終的にドルは押し上げられることになる。
また、減税と輸入品への大型関税導入も約束しており、米国の主要貿易相手国の一部通貨にとって売り要因となる。
JPモルガン・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、プリヤ・ミスラ氏は「トランプ氏の関税と税金に関する計画は、インフレと財政赤字の増加をもたらす。それは長期金利の上昇を意味するはずだ」との見方を示した。
G10通貨の中ではユーロが2.1%安と最も下げが大きく、6月以来の安値を付けた。円、豪ドル、スイス・フランも全て1%を超える下げ。メキシコ・ペソの下げは一時3%に達した。指標の米10年債利回りは16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し、4.43%となった。
原題:Dollar Hits One-Year High as Trump Pulls Ahead in US Vote Count(抜粋)
--取材協力:Vassilis Karamanis.
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Carter Johnson, Alice Gledhill, Michael Mackenzie