年金月33万円の70代夫婦、ゆったり温泉巡りで48年間の会社勤めの疲れを癒やしていたが…穏やかな老後が一変。原因は「30歳・悪気ない悪魔の帰還」【FPが解説】
穏やかな日々の終わり
「いままで2人で力を合わせていろいろ頑張ってきた甲斐があったね」と現役時代の苦労話に花を咲かせていたある日、次女が突然訪れてきました。 なにやら深刻そうな面持ちです。次女は30歳。夫のとの意見の相違から、離婚すると言っています。もう、話し合いは終わっているから、来週、実家であるこの家に戻ってくると言い出しました。 どうやら金銭トラブルでの離婚のようで、手持ちのお金がないから当分のあいだ、この家に子ども(3歳)と住むとのことです。あまりの急な話に戸惑いながらも、路頭に迷う我が子とまだ幼い孫を放っておくことができるはずもなく、次女が出戻ってくることになりました。 親の年金で生活する娘 穏やかな年金生活はつかの間、出戻ってきた次女と孫との生活が始まりました。はじめは、離婚で精神的にまいっているのではと思い、すぐに働けなくても仕方ないと自分達の年金で4人の生活をしていました。 次女は楽しそうに友人とランチしたり、買い物に出かけたりと、そのたびに小遣いを渡し、自分たちは孫の面倒をみて、しばらくはなにも言わずに見守ります。半年過ぎたころ、毎月の支出が赤字で貯蓄から補わないといけない生活となり、このままでは老後破産になりかねません。そろそろ仕事探しでもしたらどうかと、次女に話を持ち掛けます。 すると次女は悪魔のような表情を浮かべて笑いながら言います「どうせ死ぬまで使い切れないほど年金や財産があるじゃん。私やこの子(孫)に使ったほうがいいよ~。墓場までお金は持っていけないしね」。 これを聞いたSさんの妻は激怒しました。Sさんは普段温厚な妻が声を荒げて怒ったことにびっくり。しばらく唖然としていました。 どうやら、金銭トラブルで離婚に至ったのは、次女のお金の使いすぎが原因だったようです。確かに長女とは年が離れている次女は多少なりとも甘やかしたかもしれませんが、こんなことを平気な顔でいう子に育てたつもりはなかったのです。Sさんの妻の怒りは収まりませんでした。
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