岡本和真は「やっぱり4番だな」 悩み抜いた指揮官“不動の心”…「掴んでくれれば」
“代役”バルドナードは2戦連続失点でベンチを外れていた
もう1つの決断は、故障で登録を抹消されていた守護神・大勢投手とセットアッパー・中川皓太投手をともに1軍へ上げ、早速1点リードの9回に大勢を投入したことである。大勢の代役として抑えを務めてきたアルベルト・バルドナード投手が、28、29日に連投し、いずれも失点したことから、この日はベンチ入りメンバーから外れ、休養を取っていた事情もあった。 大勢と中川は本来、7月に入ってから満を持して1軍に復帰する予定だったが、前日の試合後に杉内俊哉投手チーフコーチと内海哲也投手コーチが前倒しを進言した。杉内コーチは「この3連戦はすごく重要だと思っていました。バルドナードは2連投したから“上がり”だし、(1勝1敗で迎えた)今日は絶対に勝たなければいけない試合だったので、監督に無理を言って、大勢と皓太(中川)を上げてもらいました」と明かす。 中川は2点リードの7回に登板し、四球、安打などで1死二、三塁のピンチを招き、上本崇司内野手の遊ゴロの間に1点を失ったが、なんとか後続を断ちリードを保った。そして9回に登場した大勢は、19球全てがストレートで、MAX159キロを計測。やや制球を乱し、1安打2四球で2死満塁に追い込まれるも、4番の小園海斗内野手を捕邪飛に仕留めて逃げ切った。 杉内コーチは「バルちゃん(バルドナード)は9回よりも、8回の方が無駄な力を入れずに、コントロールよく制球できるのかなと、僕は見ています」と指摘。大勢の9回起用はこのまま勝利の方程式の基本線に戻りそうだ。
宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki