10年後のエンジニアに必要なスキル
年齢は制約ではなくなる
かつてIT業界では「35歳定年説」がまことしやかにささやかれていました。「エンジニアは35歳以上になると、技術についていけなくなる」「ニーズがなくなる」といった通説です。 しかし人材不足が進み、「業務改善するためのツールや、それを実務に適用できる人の存在」が重要になっていく今後は、35歳定年説は過去の話になっていくでしょう。 なぜなら、今後はビジネス現場における課題を解決していくことが重要になっていくため、「高度なスキルがある」ことよりも、「業務に精通していて、ITはそこそこ詳しい」くらいの方が市場のニーズが高まっていく。そう考えると、実務経験が豊富なことが強みになるし、ノーコードのような使い勝手の良いツールを使えば、業務改善はできる。35歳以上も活躍できるシーンが十分想像できます。 実際、先日SNSを通じて、ある60代のエンジニアから連絡を頂きました。私がかつて書いた「『35歳で定年』など絶対にない エンジニアは『長く活躍できる時代』へ」という記事をご覧いただいたのだそうです。「パブリッククラウドは学びやすく、年齢や経験を問わず習得可能な技術に進化を遂げていること、この事実を多くの人に知ってほしい」とのことでした。 35歳定年説がまことしやかにささやかれていた時代と比べると考えられないことです。僕たちが働く環境は少しずつ、でも確実に変わっていることを実感しました。
未来をおぼろげながらに見て、歩む
ここまでが、これからの「エンジニアの10年」を想像したときの僕の見立てですが、冒頭でお話ししたように、10年という時間軸はあいまいで、実際の未来がこのようになるのか否かは分かりません。 ですが、一寸(いっすん)先が闇でお先真っ暗な未来を歩むのと、ぼんやりとはしていても、おぼろげながらに先が見える未来を歩むのとでは、歩み方は変わってくるでしょうし、未来に対する安心感や戦略が変わってくるのではないかと思います。 皆さんも「エンジニアの10年」を想像してみてください。そして、自分なりに言葉にしてみてください。いろんな可能性があっていいと思います。