【600eのご先祖様】 フィアット600はどんなクルマだった? 歴代モデルを振り返り!
新たな時代のセイチェント
1990年代にフィアットのAセグメントを担当したのが前輪駆動のチンクエチェントだった。その後継モデルとして1998年に登場したのが、2代目となるセイチェントである。初代と異なり、600を意味するイタリア語の「セイチェント」が車名とされた。 初代600の誕生から50周年となる2005年には、車名は初代をリスペクトして数字で表現する「600」に変更されている。 ボディはチンクエチェントと同様に3ドアハッチバックで、OHV直列4気筒899cc/39馬力、あるいはSOHC直列4気筒1108cc/54馬力のエンジンがフロントに搭載され前輪を駆動する。 ボディサイズは全長3337mm、全幅1508mm、全高1420mmとチンクエチェントより僅かに大きくなり、丸みを帯びたスタイリングとなった。 バリエーションとして外装をスポーティに仕立てた、スポルティング・アバルトが存在する。単なるコスメチューンモデルで、エンジンに変更はなかった。 一方で若手ラリードライバーを育成するためのチンクエチェント・トロフェオを受け継ぐ、セイチェント・トロフェオが1998年に送り出される。こちらはアバルトの血筋を受け継ぐフィアット・アウト・コルセで製作された。
上野和秀(執筆/撮影) 平井大介(編集)