【専門家・体験談】読み書きがニガテなディスレクシア(発達性読み書き障害)とは? おすすめの学習サポート・学校での対応
学校にはどんなサポートをお願いしたらいい?
学校現場では、ディスレクシアをはじめLD全般を正しく理解して、対応する努力が進んでいます。 「お子さまの授業での様子はどうか?」「どういった点に不安を感じているのか?」など、先生やスクールカウンセラーと話し合い、お子さまが勉強に前向きになれるサポートをお願いするのも1つの手です。 ただし、学校によってできることは違うので、学校の状況に合わせ、専門家の意見を取り入れながら、お子さまが学びやすい環境を一緒に考えていく、という姿勢も大切です。
【授業では…】 ・席順を変える 黒板が見えやすく、先生の指示も受けやすい前列の席にするなど、その子にとって理解しやすい席順にしてもらえないか相談してみましょう。 ・聞くことに集中させる 黒板の内容はノートに書かずに、写真に撮るようにすると、授業を集中して聞くことができ、復習のときも役立ちます。 ・無理に音読させない、音読する場所を限定する 大勢の前で音読させないようにしたり、音読する箇所をあらかじめ伝えておいて、練習できるようにしたりすると、お子さまの自信につながります。 ・無理に書かせない、書く量を最小限にする 書くことに困りごとがある場合、漢字の書き取りの量を減らすなどの配慮をしてもらえるよう、相談してみてください。 【教材では…】 ・プリントを工夫する プリントする紙を白ではなく、色がついたものにしてもらうと、読みやすくなる場合があります。また、拡大してコピー、プリントしてもらうのも有効です。 ・オーディオブックや音声読み上げアプリを活用する 教科書を読むことが難しい子どもには、音声で内容を伝えるオーディオブックや、文字を音声化するソフトウェアやアプリなどを取り入れると、理解しやすくなる可能性があります。 ・イラストや図を多用した教材を使用する 文字や文章を正しく読みとることが難しくても、イラストや図がたくさん載っていると、内容を理解する助けになります。 【テスト・試験では…】 ・時間を延長してもらう テスト時間を通常よりも長く設定してもらうことで、問題を読むこと、答えを書くことに時間がかかる子でも取り組みやすくなります。 ・口述の試験にしてもらう 問題を音読してもらう、口頭での回答も認めてもらうなどで、読み書きの負担なく問題に取り組めるようになります。 ・定規などの使用を認めてもらう 定規や下敷き、リーディングトラッカーを使用できると、テストの問題文などが読みやすくなります。 ※上記のような支援を受けるためには、医療機関の意見書等を必要とする場合が多く、専門家の判断が求められます。