文化支える34事業開始 2024いしかわ秋の芸術祭
●第1弾は北出塔次郎氏展 「いしかわ秋の芸術祭 文化絢爛(けんらん)」(実行委、石川県、一般財団法人県芸術文化協会主催)は2日、各種事業が始まった。隔年開催だった昨年までの「ビエンナーレ」から毎年開催となり、11月30日までの期間中、実行委の自主6事業と県芸文協加盟団体による参加28事業を展開し、県民の文化活動を後押しする。第1弾事業として、金沢美大アートギャラリーで特別展が開かれた。 特別展「九谷の陶芸家・北出塔次郎が収集した陶磁器」(北國新聞社後援)は、金沢美大教授を務めた北出氏(1898~1968)が収集し、寄贈した作品199点のうち30点を展示している。 江戸初期の古九谷大皿や再興九谷の碗をはじめ、萩焼、越中瀬戸焼、常滑(とこなめ)焼などが並び、九谷焼のデザイン、陶磁器の変遷を伝えた。北出氏の作品「色絵蓮池図飾皿(いろえれんちずかざりざら)」も展示した。11月29日まで。 このほか、秋の芸術祭では、9月10~16日に北國新聞交流ホールで「北國新聞社コレクション展『現美』に生きた作家たち」が開かれる。10月24日に金沢市アートホールで「バラエティ・トーク&ライヴ 阿川佐和子と松本俊明の"どっちもどっち"」、11月4日に北國新聞赤羽ホールで舞台「来てけつかるべき新世界」なども予定する。 参加事業28件のうち3件は専門家を招へいするコラボ事業で、県文芸協会は11月4日の文芸講演会に、昨年12月まで本紙で小説「ひまわり」を連載した作家新川帆立さんを招く。 県内の商業施設などで児童生徒が伝統文化や楽器演奏を体験する教室も開く。