「トヨタ・ハイラックス」と「三菱トライトン」 ずばり選ぶならどっちだ?
トライトンが高価な理由
ここまで書くと、きっと察しのいい人はこう思うかもしれない。「どうしてトライトンはそんなに高いの? ハイラックスとはライバルでしょ?」と。その答えは明確だ。為替レートである。 ハイラックスもトライトンもタイで製造して日本へ届けられる“輸入車”だけど、今はタイバーツに対して円が安いのだ。ハイラックスの大幅改良モデルが登場した2021年10月は1バーツあたり3.3円ほどだった。しかしトライトンが登場した2024年12月は約4円。為替レートが2割近くも違うのだから、日本円での販売価格が大きく変わってくるのも無理はない。というか、ハイラックスの今の日本販売価格は相当無理をしていて、利益を削っているのではないだろうか。 そうそう、よく考えたらトライトンを選びたい理由がもうひとつあった。それは乗り味。ハイラックスに比べると乗り心地がよくて快適だし、ハンドリングだってトライトンのほうがモダンだ。ハイラックスに乗ると「トラックだなあ。なんだか懐かしい」と思うのに対し、トライトンだと「結構乗用車的だね」と思わずにはいられない。 というわけで、価格以外はトライトンの圧勝の「ピックアップトラック決戦2024春の陣」。そういえばピックアップトラックはリセールバリューがいいので、400万円オーバーとはいえ残価設定ローンを使うと意外に手が届きやすい毎月の支払額で所有できる。そして、トライトンは残価率をハイラックスよりも高く設定しているので、比べると毎月の支払額の価格差が“意外に少ない”ことも知っておいて損はないかも。 (文=工藤貴宏/写真=三菱自動車、トヨタ自動車/編集=藤沢 勝)
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