世界石油需要、50年に18%増 OPEC、拡大継続の見通し
【ベルリン共同】産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)は24日、2024年版の世界石油見通しを公表し、50年の世界の石油需要は23年比で18%増の日量1億2010万バレルに拡大すると予測した。再生可能エネルギーの普及に伴って、石油や天然ガスの需要が段階的に減るという見方は、EVの販売失速も背景に「幻想」と主張した。 日米欧の先進国を中心としたOECD諸国の石油需要は、50年に23年比で22%減の3560万バレルに縮小すると予想。需要拡大のけん引役はインドで、2.5倍の1330万バレルになると見込んだ。インドや中国、アフリカといったOECD以外の地域は49%増の8460万バレルになるとした。 報告書は、価格競争力の高い中国製EVに追加的な関税を課そうとする欧米の政策に触れ「欧米の消費者は、価格低下を目にすることはないだろう」と指摘。EVの販売は先進国や中国で増加すると見込む一方、エンジンを主力とする車は50年時点でも保有台数全体の70%を占め「中心的な役割を果たす」とした。