新酒の仕込みが本格スタート 栃木の惣誉酒造、来春まで続く
栃木県市貝町上根の惣誉(そうほまれ)酒造で、今季の新酒の仕込みが本格化している。28日は炊き上がった蒸し米を蔵人たちが別室のおけに運び入れ、日本酒の土台となる酒母造りに精を出した。 【動画】惣誉酒造の新酒造りが本格化 市貝 同酒造は1872年創業。約20銘柄の日本酒を醸造し、その8割が県内に出荷されるという。例年10月下旬から新酒の仕込みが始まり、4月まで続く。 作業は午前8時に始まり、下野杜氏(とうじ)と南部杜氏の資格を持つ秋田徹(あきたとおる)さん(55)が酒米「山田錦」の蒸し米を湯気が漂う中で広げて温度を下げると、蔵人たちが蒸し米を酒母室に早足で運び込み金属のおけに入れていった。 蒸し米に水や酵母、麹(こうじ)を加えた酒母は2週間ほど培養され、それを元にもろみを製造。発酵が進んだもろみはこされ、日本酒として順次出荷される。河野道大(こうのみちひろ)専務取締役(33)は「やさしくて、軽やかな飲みやすいお酒を意識しています」と話した。