住友ゴムが欧州・北米・オセアニア地域での四輪タイヤ「ダンロップ」商標権等をグッドイヤーから取得
住友ゴムはこのほど、米国のThe Goodyear Tire & Rubber Company(グッドイヤー)より、欧州・北米・オセアニア地域における四輪タイヤの「DUNLOP(ダンロップ)」商標権等を取得することについて、日本時間の1月8日(米国時間1月7日)に譲渡契約を締結したことを発表した。取得額は5億2600万ドル(約826億円※)。 ※1ドル157円で換算 差別化商品によるプレミアム化をグローバルで推進し、スポーツ事業と連携してさらなるブランド力向上を図る 今回の商標権取得により、一部の地域や商材を除き(※)同社がグローバルにダンロップブランドでタイヤ事業の展開が可能となる。 ※四輪タイヤはインド、マレーシア、シンガポール、ブルネイ、モーターサイクルタイヤは、インド、欧州、オセアニア地域を除く 今後は、ダンロップをグローバルでプレミアムタイヤブランドとして展開。同社はその歴史や知名度を活かしつつ、独自の先進技術を搭載した商品で他社との差別化を図るとともに、次世代モビリティ社会の要求に応えていく考え。具体的には、新技術「アクティブトレッド※」を搭載した新商品や、プレミアム車両向け新車用タイヤ、モータースポーツ等に注力していく方針だ。 ※水や温度に反応し路面状態に合わせてゴム自ら性質が変化する技術。搭載商品第1弾はオールシーズンタイヤの「シンクロウェザー」 また、これまで欧州・北米・オセアニア地域で展開してきた「FALKEN(ファルケン)」ブランドは、各地域で培った商品企画力やマーケティング力を生かし、ファン層に向けたエッジの効いた商品等に注力。両ブランドでの事業展開を通して、各地域での販売本数を増やすとともに、プレミアム商品(※)比率の向上を図っていく。 ※同社の定める差別化商品や、SUV用及び18インチ以上の乗用車用タイヤ さらに、ダンロップを同社の基幹ブランドに位置付け、タイヤ事業とスポーツ事業の共同でブランド強化活動を推進。モータースポーツでのブランド投資のほか、テニスでのグローバルマーケティング活動を加速させていくことで、全世界におけるダンロップブランドの価値を高め、多くの方から選ばれるブランドに育てていく。 このたびの発表に際して、住友ゴムの山本悟社長はこのように述べている。 「当社グループは、1980年代に各国のDUNLOP社を買収し、日本に加えて欧州、北米でもDUNLOPブランドのタイヤを生産・販売していた歴史を持っています。今回の取得によりほぼ全世界でDUNLOPブランドを使用できるようになったことは、当社グループにとって大きな機会であり本当にうれしく思います。今後は新たに権利を得た地域はもとより、既存の地域も含め、DUNLOPブランドを最大限有効に活用し、Purpose(パーパス:私たちの存在意義)である『未来をひらくイノベーションで、最高の安心とヨロコビをつくる』の実現に向けた取り組みをさらに加速させます」
MotorFan編集部