私立の中高一貫校に通わせてみてわかった、学費のほかに“意外と”お金がかかることとは?【FPに聞く】
──先を見すえ、いろいろなケースを想定して教育費を見積もっておかないといけませんね。 中学受験をこれから経験する親御さんにとっては、入学がゴールのように感じますが、教育費に関しては、ゴールはずっと先です。さらに、先に話したような(1)交際費、(2)部活、(3)課外活動、(4)塾代など、さまざまなお金が随時必要になってきます。 親御さんとしては、部活動を思いっきり楽しんでほしい、難関大学に進学するために塾に行かせたい、海外留学も経験させたい……と希望は多いと思いますが、大学院に行くケースまで想定しておおよそかかる金額を計算し、ある程度は「取捨選択」をしていいかないと息切れしてしまうのでは、と思います。 また、今は、さまざまなお金の制度があるので、最新の情報を手に入れることを意識してもらいたいと思います。毎年のように就学支援制度も変更されていますし、大学独自の奨学金制度、自治体の融資制度などもあります。情報収集する力が必要ですね。 そして、お金は有限なので、人生の先を見すえ視野を広く持ち、「ここは惜しんではいけない。でも、こっちはちょっと抑えて、習い事を一つに絞ろうかな」というような選択をしていくことが大切だと感じています。 (聞き手・構成/栗山琢宏) 〇八木陽子/イー・カンパニー代表 ファイナンシャルプランナー・キャリアカウンセラー。上智大学外国語学部卒業。出版社で女性情報誌の編集部勤務をへて独立。ファイナンシャルプランナーやキャリアカウンセラーとしての10年以上の仕事実績と消費者の視点から、分かりやすく「お金」「経済」「キャリア」を伝える。親子向けマネー教育講座「キッズ・マネー・ステーション」も運営。
栗山琢宏