ふだんの暮らしの中では、眠っている筋肉や思考があります。 限界をはずすためには、ときには、はじけることも必要になります。

〈はじける〉“いつもと違う自分に出会うためはじけるきっかけがあればいいね。”

片脚上げブリッジ

はじける、漢字で書くと「弾ける」。勢いよく割れる様とか、思いがほとばしるように飛び散る様とか。そんなイメージでしょうか。 皆さん、最近、はじけていますか? 「ないな」と思ったあなたへ。「はじける」を体感できるポーズがあるんです。 ブリッジ。そう、マット運動をしていた小学生のころは、当たり前のようにしていたブリッジ。「いや、とてもできないです」「だって怖い」という声も聞こえそうですね。でもね、カラダも気持ちも、何歳でも変われます。そう、はじけるきっかけさえあれば。 このポーズは、赤ちゃんがお腹の中で小さく丸く、ひざを抱えているのと真逆な動きです。両手両足で地面をとらえ、お腹を持ち上げると同時に背中を弓なりに反らせます。カラダの前面、股関節周りがぐーっと伸びるのを感じます。とっても気持ちがよいのですが、さらに片脚を上げてしまいました! この片脚が、私がはじけた部分です。もっと先に行きたくて、もっと何かをつかみたくて、いつもの自分（の限界）から飛び出すーーそんな瞬間は人生に必要なスパイスです。 こんなふうに、いつもと少しだけ違うことにチャレンジして、自分の気持ちがどんなときにはじけるのか。きっかけ探しをしてほしいと思います。

片脚上げブリッジ

クロワッサン オンライン

仰向けになり、少し足を開いてひざを立てます。両手を耳の横につけ、手と足とで床を押しながら、胸やお腹を持ち上げます。可能なら片脚を上げ、深い呼吸で8秒キープ。反対側も同様に。1日1回。

高尾美穂 さん たかお・みほ 産婦人科医 イーク表参道副院長。婦人科スポーツドクター、産業医として、働く女性をサポート。『オトナ女子をラクにする心とからだの本』『人生たいていのことはどうにかなる』など著書多数。

撮影・森山祐子　構成＆文・越川典子

『クロワッサン』1108号より