【王将戦】永瀬拓矢九段が藤井王将への挑戦権獲得、西田五段下す 第1局は来年1月12日開幕
藤井聡太王将(竜王・名人・王位・王座・棋王・棋聖=22)への挑戦権を争う、将棋のALSOK杯第74期王将戦挑戦者決定リーグプレーオフ、永瀬拓矢九段(32)対西田拓也五段(33)戦が25日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた。「タクヤ対決」は、後手の永瀬が118手で勝ち、4期ぶり2回目の挑戦権を獲得した。 前回の挑戦時と同じくプレーオフ(4年前の相手は豊島将之九段)で決めた。西田には2月の朝日杯準決勝で勝っているが、今期のリーグでは敗れた。西田の三間飛車に対し、持久戦模様の穴熊でガッチリ自玉を固めた。 「神経を使ってバランスを取る展開だった」という中盤、1筋からの攻めで活路を開いて混戦から抜け出した。藤井とは初めてとなる2日制7番勝負への切符をもぎ取った。「少し前に2日制で指したことがないことに気づきました。指したいと思いました」。そんな1年が通じた。 過去には2022年棋聖戦、23年と24年の王座戦と、いずれも1日制5番勝負で挑戦しているが、すべて敗退している。じっくり考えるタイプだけに、2日制が有利に働きそうだ。「これまでのタイトル戦とは違う準備の仕方になると思います」と頭を切り替えた。 練習仲間で、最も藤井のことを知っており、最も藤井に教えてもらっていると自負している。そんな年下のタイトル保持者に今度こそ「恩返し」をしたい。 藤井王将との7番勝負第1局は来年1月12、13日、静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」で行われる。