米CDC、鳥インフル検査拡大を推奨 無症状感染者発見へ
Deena Beasley [7日 ロイター] - 米疾病対策センター(CDC)は7日、H5N1型高病原性鳥インフルエンザに感染した動物に接触した農場労働者は症状がなくても検査を受けるべきだとし、検査対象を広げるよう推奨した。 米農務省も牛乳の鳥インフルエンザ検査を開始するとしており、酪農場と養鶏場でのウイルスのまん延に対する懸念が高まっている様子がうかがえる。 農務省のデータによると、鳥インフルエンザは3月以降、15州で約450カ所の酪農場で確認されている。 CDCは会見で、感染しやすくなるようなウイルスの変異や、ヒトからヒトへの感染の証拠は見られないと述べた。 CDCは4月以降、46人の鳥インフルエンザ感染者を確認。ただ農場労働者の団体は、隔離措置による経済的影響を恐れて検査を避けたり、症状が軽いため心配に及ばないと考えたりする労働者がいるため、この確認数は実際より少ないと示唆している。 CDCが同日発表した調査では、ミシガン州とコロラド州で鳥インフルエンザに感染した乳牛に接触した農場労働者115人を検査したところ、7%で感染歴が判明したが、症状があったと回答した人はその半数にとどまった。 またCDCは、感染した家畜に接触するリスクの高い作業員に抗ウイルス薬タミフルを提供し、保護眼鏡など防護具の着用対象を拡大することも推奨した。 疾病の専門家はウイルスの拡大に伴い、ヒトに感染しやすくなり、パンデミック(世界的大流行)につながる危険性が高まると警告している。