社務所がギャラリーに 13日 お披露目と奉納演奏、高原熊野神社、和歌山
和歌山県田辺市中辺路町高原の高原熊野神社(岩見洋二宮司)が、世界遺産登録20周年を記念し、本殿そばにある社務所全体をアートギャラリーにするための準備を進めている。13日に営む例祭に合わせ、シンセサイザーの奉納演奏とともに完成式典を開く。 【あぶりアユずらり 熊野古道に秋の風物詩、和歌山県田辺市中辺路町の記事はこちら】 高原熊野神社の本殿は室町時代に建てられたとされ、熊野古道「中辺路」沿いに現存する最古の神社建築として県有形文化財に指定。敷地は世界遺産に登録されている。 岩見宮司(70)によると、社務所にはこれまで、土間の部分にチェーンソーアーティストの城所ケイジさん(57)=田辺市龍神村=が台風で倒れた境内のタブノキで彫った竜神像や、田辺市出身の建築デザイナーで画家でもある田村茂さん(77)=大阪府阪南市=が描いた天井画などを展示していた。 さらに、今年の世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年を記念し、高原熊野神社をより多くの人に知ってもらうきっかけになればと、物置きにしていた部分も活用。社務所をギャラリーにすることにした。 社務所には「高原熊野神社美術館 Art(アート)gallery(ギャラリー)」という看板を掲げ、お披露目に向けた準備を進めている。高原熊野神社や熊野古道を歩く人らを描いた絵画など、田村さんら7人の作品約30点を展示する予定。 13日は午前10時半から神事を執り行った上で、11時からフィギュアスケーターの羽生結弦さんに楽曲「天と地のレクイエム」を提供した海南市出身のシンセサイザー奏者・松尾泰伸さん(66)=堺市=が演奏を披露。11時50分からは餅まきもある。
紀伊民報