教えは “文武両道”「地域の絆で県初優勝」 長与町の地域クラブが全国中学駅伝大会出場へ《長崎》
NIB長崎国際テレビ
学校の部活動の「地域移行」について考えます。
専門的な指導が可能な教員の不足や、負担の軽減。 少子化による部員不足などを背景に導入が進められていて、国は中学校の休日の部活動を対象に来年度までの3年間を「移行期間」としています。
県内では、長与町が中学校の休日の運動部活動を地域スポーツクラブに移行するなど、各地で動きも出てきています。 競技ごとに大会への参加も認められるようになっていて、県中総体にも昨年度から出場が可能に。
そして今年から参加が可能となったのが「駅伝」競技。 11月に行われた県中学駅伝の女子のレースでは「地域クラブ」が初優勝を果たしました。 監督と選手たちの絆で全国に挑みます。
長与町を拠点に活動する陸上のクラブチーム「西彼陸友会」。 長与中学校の生徒10人をはじめ 地元の小学生など、約20人が所属しています。 このうち中学生の女子は、今年から地域クラブの出場が認められた中総体の駅伝競技に初めて挑戦。
西彼杵郡大会では、いきなり大会新記録で優勝を果たします。
今月7日の県中学駅伝でも、上位でレースを展開すると最終5区、3位でたすきを受けた1年生の横山希歩選手がトップとの約40秒差を逆転。 初優勝を果たしました。
(横山希歩 選手) 「理想は1位でたすきをもらう予定だったけど、3位でたすきをもらって最初は不安に思った。だんだん差が縮まって、これならいけるかもと思って走った」 平日は学校から町内のグラウンドに車で移動して、練習を行っています。 運転するのは、元中学校教諭で去年8月に西彼陸友会を立ち上げた 島田 勝之監督です。 クラブは、明るい性格のメンバーが揃っているそうで…。
(島田勝之 監督) 「運転していても眠くならない。苦痛じゃない」 そんな生徒たちも、ひとたび練習が始まると真剣な表情に変わります。
この日は 30分間の “ペース走” のあと、休憩を取らずに全力の3分間走。その後も5分間のインターバルを置いて、さらに追い込みの2分間走。 指導歴40年の島田監督が「最もきつい」というメニューに、全力で取り組みます。 (島田勝之 監督) 「(最後の2分間走は) 駅伝で言えばラスト500mあたりに近い(走り)。教え子たちはみんな、この2分で強くなったという子は多い」