【MLB】2年目のブレイクを目指すレッドソックス・吉田正尚 「目標は強い打球を打つこと」
吉田正尚(レッドソックス)はメジャー2年目のシーズンを迎えるにあたり、「スタミナを向上させてシーズンをしっかり完走すること」を目標に掲げている。昨季の成績は決して悪いものではなかったが、最後の2ヶ月で息切れし、失速してしまったことが大きな課題として残った。ワールド・ベースボール・クラシック出場のために早い時期から調整を始めていたことも要因の1つだが、メジャー1年目を終え、日米の文化や環境の違いに慣れることもできた。2年目のブレイクを目指し、調整を続けている。 吉田はメジャー1年目の昨季、140試合に出場して打率.289、15本塁打、72打点、8盗塁、OPS.783を記録。打率は堂々のリーグ5位にランクインした。しかし、日本時間8月2日の時点で打率.306、OPS.851をマークしていたものの、それ以降は打率.252、OPS.634と大きく失速。同期間中、34個の三振を喫したのに対してわずか5四球に終わるなど、本来の実力を発揮できたとは言い難かった。疲労があったことは本人も認めている。 また、遠征に伴う時差の発生や試合終了直後の移動など、日米の違いも経験した。「結局はその違いを受け入れないといけない。昨季はその違いに適応し、受け入れようとしてきた」と吉田。メジャー1年目のシーズンで様々なことを学び、2年目のシーズンに生かそうとしている。「できる限りチームの勝利に貢献したい」と飛躍を誓う。 今季、吉田が受け入れなければならない「変化」は、指名打者としての出場が大幅に増えることが予想されることだ。アレックス・コーラ監督はチーム内で指名打者としての出場機会が最も多くなるのは吉田であると明言している。この点について、吉田は「どんな役割を与えられたとしても、チームのために全力を尽くすということは変わらない。攻撃面でも守備面でもチームに貢献したい。そのために常に準備をしておく」と話している。 打撃面でのテーマは「強い打球を打つこと」だ。昨季は平均打球速度が89マイルにとどまり、長打になりやすい「バレル」の打球も多くなかった。「打球の結果はコントロールできないけれど、プロセスをコントロールすることはできる」と吉田。強い打球を打てば、その分だけヒットになる確率も上がる。打率3割はもちろんのこと、首位打者争いに加わることも不可能ではないはずだ。