24年間こだわっていた渋谷からハラカドに出店。 DESPERADOが考える街とファッションと文化
多様で良いデザインのファッションが集まる原宿という街に渋谷から出店するDESPERADOのファッションカルチャーへの思いとは
原宿の神宮前交差点に2024年4月17日に開業した東急プラザ「ハラカド」。原宿の中心地にできたその場所に集まる様々な方に、FMラジオ局 J-WAVEでナビゲーターを務める藤田琢己がインタビューするFINDERSの連載企画「ハラカドノカドデ」。 第6回目となる今回は、“「ファッション」と「アート」の融合”“「物」と「者」との融合”をテーマに、国内外の若手デザイナーやアーティストの洋服や雑貨を取り扱う 「デスペラード」 のクリエーティブディレクター兼バイヤーの泉英一さんが登場。 インタビューの様子は、PODCAST 番組でも公開されているので、合わせて楽しんで欲しい。 -- ハラカドノカドデ、今回お話を伺うのは、DESPERADOの泉さんです。 DESPERADOというセレクトショップのオーナー兼バイヤーをしております泉 英一と申します。年齢はお恥ずかしながら65歳、出身は大阪です。 -- ハラカドにいらしたのはどのような経緯だったのですか? 渋谷に2000年にお店をオープンして、そこでずっとやってきたんですけれども、24年間で今となっては80%は固定客の方がずっと足しげく通っていただいて、一方で最近は、やはりインバウンドの方が増えているという状況の中で、今までうちのことを知らなかったお客さんに、もう少し広げてアピールしていきたいなということがきっかけになったのかなと思います。 -- DESPERADOという場所を、その次のフェーズに持っていこう、ということを考えていたのでしょうか? 今まで1店舗で24年間やらせていただいたのですけれども、実はいろんな商業施設の方から特にコロナ明けから、ポップアップのお話しを非常に多くいただいて、大阪であったり京都であったり福岡であったり、また東京でも銀座、池袋など、少し離れたエリアからも依頼があったんです。 でもこちらの担当の方からお声かけていただいて、「原宿はどうでしょうか」というお話しをいただいたときに、渋谷と原宿って1駅ではあるのですが、ちょっと違ったニュアンスの感覚の土地だと思ったんです。今は本当に世界中のあらゆる方々が日本に来られていますし、特に原宿は表参道との繋がりもあって、渋谷とは違う、フレッシュなものが期待できるのではないかなということで、ハラカドができるということが一つのきっかけになったのかなというふうに思います。 -- なるほど。期間限定のポップアップではなく、店舗を持つのは少しニュアンスが変わってきますよね。 そうですね。ポップアップっていうのは1週間2週間長くて1ヶ月という期間限定ですが、やはりお店を出すということになると年々単位、少なくとも1年、2年、3年という形で続けていかなきゃいけないんで、商品構成の問題とリピーターの方、顧客を作っていくためには、長く通っていただけるようなお店作りをしていかなきゃいけないという意味では、非常に勇気のいることだと思います。 -- 原宿の実際の感覚として今感じていることってどんなことですか? 原宿は若いときからよく来ていた場所なんです。当時の会社(アパレル関係)、朝早く来て表参道のカフェで朝食を食べて、人間ウォッチングをしていました。行き交う人の格好だとか様子を見て、次のファッションに繋げていくということで、原宿はいろんなところから人が集まってくるのと、アパレルのお店や会社もありますんで、業界の動きとか、洋服の着こなしも参考にしていました。原宿はずっと足しげく通っておりましたね。 我々は渋谷といっても中心にあるわけじゃなくて、桜丘町というちょっと外れたとこでやっています。さらに顧客中心であるところがあるのですが、それでもインバウンドの方が最近では3割ぐらいを占めていて、原宿はよりインバウンド比率が大きいなというイメージはしておりまして、蓋を開けてみたらやはり想像通り、それとうちのお店に24年間っていうのは当時大学生だった人がもう24歳年をとって今や40代50代というところがコア層になっていますが、原宿に来る、10代後半の若い人たちにも我々の提案するファッションっていうのを見てもらいたいという思いでお店を開いたんですが、ほぼそれは期待通りかなというふうに思っております。