大学生の時の友人が「会社の手取りが時給換算で学生時代のバイトとそこまで変わらない」と嘆いていました。実際の所、どれだけの「給料」があれば「アルバイト」より稼げることになるのでしょうか?
最低賃金の平均額は1055円
令和6年11月以降、全国の最低賃金平均額は1055円となっています。最低賃金とは、国が労働者に保証する最低限の賃金水準で、厚生労働省が定める最低賃金法によって、労働者の生活を支える目的で設定されています。 企業は、各地域の最低賃金を下回る給与とならないよう、全国の労働者に対し金額を守る義務を負っているのです。最低賃金の保証が意味する内容や範囲は以下の通りです。 ●最低賃金に満たない金額での雇用契約をしても、法の規定により最低賃金額が適用され、労働者は不足分の支払いを求める権利があります。 ●最低賃金の対象は、基本給と諸手当で構成されており、その他の手当は含まれません。 ●企業が最低賃金を守らない場合、罰則が課されるため、法令を遵守することが求められます。 また、最低賃金額は都道府県ごとに異なり、地域によって差が生じています。たとえば、東京都では比較的高く、沖縄県や岩手県では低めに設定されています。地域差があっても、働いた分の賃金が勤務地域の最低賃金以上であることが保証されているので、給与が基準を満たしているかどうか定期的に確認することが大切です。
月給20万円以上であれば大学生時代のアルバイトよりも稼げる
大学時代のアルバイトの時給と正社員の手取りの時給を比べると、それほど差がないと感じる方は少なくありません。この状況を大きく超えるには、一定の給与水準が必要です。 月給22万の正社員の時給換算は1320円です。つまり、月給22万円以上であれば、学生アルバイトの時給と比べても明らかな差が出てきます。そのため、アルバイト時給を大きく上回る収入を得るには、月給20万円以上が一つの目安となるのではないでしょうか。 出典 株式会社マイナビ 「大学生のアルバイト調査(2024年)」 P8 厚生労働省 令和5年賃金構造基本統計調査 P12第6-1表 雇用形態、性、年齢階級別賃金、対前年増減率及び雇用形態間賃金格差 厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部