政治改革で与野党協議の場設置へ 自公、週内開始目指し呼び掛け
自民党の森山裕幹事長は19日、公明党の西田実仁幹事長と東京都内のホテルで会談し、政治改革に関する与野党協議の場を設置し、今週中の協議開始を目指すことで一致した。野党各党に呼びかけて具体的な日程を調整する。与党は28日に召集される臨時国会で、政治資金規正法の再改正など政治改革を実現したい考えだ。 【図で解説】そもそも…自民・安倍派の政治資金問題の構図 会談には両党の国対委員長も同席した。自民の坂本哲志国対委員長は会談後、記者団に「『熟議と公開』を念頭に話し合いをしていきたい」と説明。公明の佐藤英道国対委員長は「年内に政治改革の関連法案を成立させるためには、日程的に非常に限られている。できるだけ早く与野党で協議体を作りながら進めていきたい」と語った。 自公は立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、共産党、れいわ新選組の5党に協議参加を呼びかけ、各党の政治改革案を持ち寄って検討する形式を想定している。 政治改革を巡っては、使途公開の義務がなかった「政策活動費」の廃止▽政治資金を監視する第三者機関の設置▽調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開――などが議論される見通し。立憲などは、自民が難色を示す企業・団体献金の廃止についても盛り込むことを目指している。 与野党協議について国民民主の玉木雄一郎代表は記者会見で「与野党の垣根を越えて合意できるところは合意したらいい。速やかに協議の場を設けて政策活動費の廃止や外国人の(政治資金)パーティー券の購入規制などの実現につなげていくべきだ」と応じる姿勢を示した。立憲の小川淳也幹事長は、議論について「オープンな場、国会の場が原則になる。非公式な談合ととられるような対応は避けたい。どういう対応をとるかは今後、与党からの呼びかけを受けてからだ」と述べた。【森口沙織、野間口陽、池田直】