年金手取り月15万円…「後悔しています。」妻と2人暮らしの都内在住65歳・元会社員の悲鳴【CFPの助言】
老後の暮らしを支える年金。受給者のなかには受給額が少ない人もいます。年金額が少ない人にはそれぞれに原因があって……。本記事では、安達さん(仮名)の事例とともに、高齢期に入ってからでも老後資金を増やせる方法についてFP相談ねっと・認定FPの小川洋平氏が解説します。 【早見表】年金に頼らず「夫婦で100歳まで生きる」ための貯蓄額
58歳で再婚、老後をともにするパートナーを見つけたが…
「後悔しています」 悲鳴をあげる安達崇さん(仮名/65歳)。現在は東京都内で妻と2人暮らしをしています。 安達さんは大学卒業後、東京都内の中堅企業で働いていました。退職時には、400万円程度の退職金を受け取り、貯金と合わせると老後資金に回せる額は500万円程度です。 安達さんは58歳のころに5歳年下の晴美さん(仮名/現在60歳)と再婚しています。晴美さんは25歳で結婚しましたが、元夫のDVにより35歳で離婚。DVがきっかけで精神障害を患い、子供が成長するまで生活保護を受けながら子育てをしていました。子供も大きくなり就職し、いまはパートで働けるほどに回復していて、パート先で常連だった安達さんと親しくなり結婚することになったのでした。 再婚同士、お互いの生活ペースを大事にしながら、老後をともに過ごしていければと考えていました。しかし、老後はそんな2人の理想を大きく裏切るものとなってしまったのです。
公的年金の受給額
安達さんは実際に年金を受給し始めると、その手取り額の少なさに驚いていました。「妻と再婚して孤独な老後を免れたと思っていましたが、2人暮らしなのに、こんなにも年金収入が少ないとは……。老後は1人でならなんとかなりそうだったんですが、人生の最後の伴侶を望んだばかりに……」振り込まれた年金額をみてがっくりと肩を落とします。 安達さんの年金受給額は、月額にして約15万円程度。安達さんは40歳近くで一度転職しており、それまで勤務していた会社では厚生年金に加入しておらず、自分で国民年金保険料を支払っていました。 妻の晴美さんはまだ年金を受け取っておらず、パート勤務を続けていますが、そこから受取れる金額は月9万円程度です。 生活費は切り詰めて20万円程度に抑えることができます。安達さんの年金と晴美さんの収入、そして晴美さんが公的年金を受給開始するまで受取ることができる加給年金年額約40万円を合計すれば足りてはいますが、問題は晴美さんのリタイア後です。
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