フォーク伝授と大谷獲得? パドレスの野茂が担う2つの役割
パドレスの地元紙である「サンディエゴ・ユニオン・トリビューン」紙が、日本時間27日、パドレスのアドバイザーに就任している野茂英雄氏(47)の役割について解説するような記事を掲載した。 「パドレスの野茂アドバイザーが、学び、教えることに活躍中!」というタイトルの記事で、アリゾナ・ピオリアで行われているパドレスのキャンプにユニホーム姿で合流している野茂氏が、若手選手の育成や編成、普及の仕事をスタートさせている様子を伝えた。 同紙の取材に対して野茂自身は、「私は、どんな選手がいるのか、どういうチームなのかを学びたいし、私の経験や情報をここにいる選手に伝えることができればいいと考えています」と語り、日本を中心とした環太平洋地域への戦略のサポートも任される方向だが、「日本とアジア、私は多くのアジアのファンがペトコパークに集まり、アジアのいい選手がパドレスにきて成功することに期待しています」とコメントを残した。 野茂氏のドジャース入りを実現した元ドジャース会長のピーター・オマリー氏のグループが2012年にパドレスの経営に参画、ドジャースにいた故・アイク生原氏の娘婿であるエーシー興梠氏も、環太平洋地区の担当責任者としてフロントに加わり、アジア・日本地域へのマーケット拡大に本腰を入れている。 昨年11月には、AJプレラーGMらスタッフが、日本を訪問、元ドジャースで引退したばかりの斉藤隆をインターンで迎えいれ、この2月には北海道日ハムにピオリアのキャンプ地を貸与し、日ハムGM補佐の中嶋聡氏が、そのままピオリアに残り、ゲストインストラクターとしてパドレスのキャンプに合流している。また同記事では、日本のベストピッチャーである日ハムの大谷翔平のスカウトティング活動も行ったと伝えている。 そして、チームは野茂氏のフロント参加が(大谷獲得の)強力な橋渡しになることを希望しており、パドレスでは、2008年の井口資仁(現千葉ロッテ)が最後の日本人プレーヤーで、マーリンズに移籍する前のイチローの獲得にも興味を示していたことも合わせて報じられた。野茂氏は、「すでに多くの国際的なプレーヤーがメジャーで活躍していて、パドレスが今後、国際的なプレーヤーを求めていくのは当然だ。ワールドシリーズで勝つために世界中からいい選手がパドレスに来てもらいたい」という意見を語っている。