「クレクレ星人」はあなたの近くにも……他人の時間、やる気、可能性を無意識に奪う人たち
◆「可能性を奪う」クレクレ星人
できなくて困っていることがあれば、親切に手を貸してくれる人がいます。最初はありがたい存在ですし、優しい人だとあなたも感じるでしょう。 ただし、よく考えてみてください。その人は、あなたの仕事を代理することで、結果的に自分の評価を上げていませんか? 無意識であることも多く、見抜きにくいのですが、あなたの成長機会を奪っているのです。 あなたの成長の機会を奪うクレクレ星人は2タイプ。「ヘリコプタータイプ」と「カーリングタイプ」です。 ヘリコプタータイプは、ヘリコプターがホバリングするようにあなたを見張っています。優しさの度が過ぎて、あなたに必要以上に口を出したり、行動を制限したりします。 カーリングタイプは、ブラシで氷をならすように、あなたの行動に先回りして整えてしまいます。あなたが失敗や困難に直面しないようにお膳立てして、「この通りやれば大丈夫だから」と言うのです。 可能性を奪うクレクレ星人の上司と長年仕事をともにしていると、上司の考えを「何も考えもせず」受け入れることに慣れてしまい、思考力が低下します。 この状態は、昨今深刻化しているネット依存の心理状態に近いです。思考が単純化し、革新力を失います。自分自身で善悪の判断をする能力を失い、問題解決能力が低下して、さまざまな問題に直面する可能性があります。 最終的に自分がどうしたいのか、自分の頭で考えることが大切です。コーヒーフィルターのように相手の意見を飲み込むのか、それとも吐き出すのか、自分がどうしたいのか自問自答しましょう。 そして受け入れられないと感じた場合、相手を傷つけることなく、相手の意見も受け止めた上で、自分の意見を伝えます。その時は自分主体ではなく、上司や会社のメリット、さらには社会全体のメリットなどを盛り込んで伝えていきましょう。
◆「クレクレ星人」は無意識
クレクレ星人は悪気がなく、無意識であることが多いです。だからこそ、気づけば時間ややる気や成長の機会を奪われていたといったことがあります。 「どうもこの人と接した後はモチベーションが落ちる」などと思ったら、クレクレ星人と接している証かもしれません。ご自身の気持ちが落ちたり、ご自身の成長をあまり感じられなかったら、一度、身近にいる人をチェックしてみましょう。 そしてもしクレクレ星人を見つけたら、お伝えした方法で、うまく回避してみてくださいね。 この記事の筆者:市川 浩子 両想いビジネスコンサルタント/一般社団法人ジャパングッドリレーションアカデミー代表理事。1万人に断られた営業時代の経験から心理学・脳科学などを学び、新規開拓数ナンバーワンに。著書『相手に「やりたい!」「ほしい!」「挑戦したい!」と思わせるムズムズ仕事術』(あさ出版)
市川 浩子