【解説】南海トラフ“巨大地震注意”って結局なんだった?頻発する関東の地震との関連は?
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8日に初めて出された「南海トラフ地震臨時情報」。呼びかけは終了しましたが“もう安全”ではありません。改めて、この情報をどのようにとらえれば良かったのか。最近頻発する関東の地震との関連は?社会部災害担当・藤吉有咲記者が解説します【週刊地震ニュース】 【図解】南海トラフ「巨大地震注意」呼び掛け終了 地震への備えなど解説
■関東で地震頻発、南海トラフ地震との関連はあるの?
8月12日から18日の期間、国内で震度1以上の地震は29回ありました。 ▼15日午後8時20分ごろ、神奈川県西部で震度4の地震がありました。地震の大きさを示すマグニチュードは4.3、震源の深さは12キロでした。また関東地方では19日にも強い地震が発生しました。 ▼19日午前0時48分と午前0時50分ごろ、茨城県北部を震源とする地震が立て続けにおこりました。このうち2回目の地震では、日立市で震度5弱を観測し、マグニチュードは5.1、震源の深さは8キロでした。
神奈川県西部では、9日にも震度5弱を観測する地震が発生しています。初めての南海トラフ地震臨時情報が出された日の、翌日でした。ただ、いずれの地震も、震源は南海トラフの想定震源域から離れていることなどから、南海トラフ巨大地震との関連性は低いとみられています。 また、気象庁は19日の茨城県北部の地震について、今後1週間程度は同じ規模の揺れに注意してほしいとしています。
■“南海トラフ臨時情報”とは何だった?改めて振り返る
8月8日午後5時ごろ、日向灘でマグニチュード7.1の地震が発生しました。南海トラフ地震の想定震源域の、ギリギリなかに入っていることが分かります。これにより、初めて南海トラフ地震臨時情報が出されました。南海トラフ沿いでは過去に繰り返し巨大地震がおきています。今回出された情報は、そうした巨大地震の可能性が、普段より高まっていることを示すものです。
臨時情報にはいくつか種類があります。今回出されたのは、マグニチュード7クラスが発生したときに出される「巨大地震注意」。避難を呼びかけるものではありませんが、地震への備えを再確認し、常にすぐ逃げられる態勢をとるよう呼びかけています。 この「巨大地震注意」の上には、マグニチュード8クラスが発生した場合に出される「巨大地震警戒」があります。仮に、この情報がでていた場合、地震発生後の避難では間に合わない可能性がある地域では、少なくとも1週間の“事前避難”が求められていました。事前避難が必要な地域は、市町村ごとに、地域の実情に応じて指定されています。