台北ドーム、客席の椅子のカラーを改善へ ボールが見づらい問題受け/台湾
(台北中央社)台北市の台北ドームで、客席の一部の椅子が白色であることによってボールが見づらい現象が問題となっている。蔣万安(しょうばんあん)台北市長は8日、ドームの管理・運営を行う遠雄に対して椅子にカバーを被せるなどの方式による改善を要求するよう、市政府体育局に指示したと明かした。 台北ドームでは7日に台湾プロ野球の統一ライオンズ対中信ブラザーズ戦が行われ、三回表で中信の選手が打ったホームランがバウンドしグラウンドに跳ね返った。この際、統一の林岳平監督はボールが客席まで届いていないとして抗議。だがボールが椅子の色と同化して着地点の判定が難しく、ビデオ判定の結果、ホームランとする元の判断が維持された。試合は1-2で中信が勝利した。 統一の蘇泰安ゼネラルマネジャーは判定が勝敗に関わる上に、国際試合でも影響が出る可能性があるとし、速やかに改善すべきとの考えを示した。中信の平野惠一監督も判定は確かに椅子の色の影響を受けていたとし、普通は椅子の色に白は選ばないとコメントした。 報道陣の取材に応じた蒋氏は、台北ドームの観客席は柯文哲(かぶんてつ)前台北市長の在任中である2022年7月に完成したことに触れ、蒋氏が市長就任後初めてドームを視察した際に椅子の色の問題を指摘したと説明。市がその後、具体的な改善案を遠雄に提案していたとした上で、7日の出来事を踏まえ、遠雄に対して改善を再度要求するよう体育局に指示したと述べた。 (謝静雯、陳怡璇/編集:田中宏樹)